常磐道煽り強要容疑で再逮捕 全国初

常磐道のあおり運転で逮捕された容疑者について、茨城県警は高速道路上で車を止めさせる必要がないにも関わらず無理やり止めさせたとして強要容疑で再逮捕した。強要容疑での立件は異例で全国初だ。前回の傷害罪での逮捕が処分保留になった件も関係しているとみられる。

煽り運転で強要罪を適用するのは全国初で、関係法令を駆使した例と言えるだろう。強要容疑は懲役刑のみが課される重い罪である。高速道路上での車間距離不保持は法定刑:3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金、反則金:違反点数2点で9,000円(普通車)であり、暴行罪は2年以下の懲役or30万円以下の罰金or拘留or科料である。
起訴されるかどうかも含めて議論が必要だが、起訴されなければ意味がない。また初犯であれば執行猶予がついて終わりという可能性もある。被害者感情や世論に配慮して適切な処分が必要だろう。

捜査関係者も「日本中が注目しているといっても過言ではない」「これより大きな適用法令は考えられない」としていて世論に後押しされた形だ。当人に厳しい処分が下るのはもちろんだが、模倣犯や今後の被害者を増やさないためにもあおりを禁止する法令の創設も含めて厳罰化が求められる。

高速道路は無法地帯?オービス任せの現状

常磐道を走ってきたが、あおり運転がワイドショーで連日報道されている影響もあってか一番左車線を70km/hで走る車も多くかなり警戒している様子であった。(ドライバーが自主的に警戒しているだけで警察のパトカーや白バイの姿は一切無かった)しかし報道が止むとまた元のように無法地帯に戻るのだろう。

高速道路はオービスまたは警察の取り締まりによるどちらかしか現状取締り方法はない。決して速度違反を奨励しているわけではないが、はっきり言って警察がいない限りは無法地帯でしかないのだ。オービスで取り締まっていると警察は言いそうだが、彼らは車内にレーダー探知機を用意してオービスや警察無線を感知して音で鳴る仕組み、また場所も共有していて手前できちんと速度を落とすのでオービスはあまり意味が無い。

首都高は比較的警察が多い印象だが、田舎の高速道路は警察がおらずほとんど無法地帯に近い。一番右の追い越し車線に覆面を入れて捕まえればいくらでも点稼ぎが可能だ。下道でコソコソ点取り合戦せず上で取ればという意見も多いが、なにせ高速道路を取り締まる警察は高速で走行して犯人を捕まえる専門の能力が必要だから街のおまわりさんや素人にできる仕事ではない。そういう点で絶対数が少ないのも理解はできるが、それならば煽り運転禁止法の創設、厳罰化、「あおり運転は違法」「あおり運転は即通報を」「取締重点路線」などの横断幕や看板、掲示板での周知、防犯カメラの増設、運転手がストレスたまらないように綺麗な舗装にするなど二度と同じ事件を起こさない対策が求められるだろう。

試乗車で煽り運転 販売店の善意悪用どう防ぐ

常磐道で煽り運転があった事件で、被疑者はディーラーの試乗車(厳密には代車)で煽っていたという報道が入ってきた。被疑者はディーラーで車の修理を依頼し、その際に代車を要求。3日ほどの修理期間であったが2週間ほど返さず販売店とトラブルになっていたようだ。特に高級車販売店では軽やコンパクトカーを貸し出すわけにはいかず、入庫した車と同クラスでないと納得しないので代車として高級車を貸し出す事が多い。また高級車はなかなか買ってくれないので一日試乗などの制度もありこれらを悪用した可能性も高い。ディーラーの試乗車は、このように修理客への代車として使われるケースも多い。

実はこれは現在の自動車販売店の抜け穴を突いたもので、善意を悪用したものだ。関係が痛んでもよい初見の販売店に適当な車で適当な修理をでっち上げ代車をもらえば、いくら走ってもガソリン代は全部ディーラー負担で事故しても悪質でなければ修理費用を負担される事もない。レンタカーのように使った時間に応じて費用を請求される事もない。(その車にどれくらいガソリンが入っていたのか不明だが、仮に満タンだとすると500kmは優に走れる。関東から静岡まで移動していてもおかしくない)被疑者が保険に入っていたのかは不明だが、保険を使うならばその場での現金持ち出し一切ゼロで同ランクかワンランク上の他人名義の車に無料で乗る事ができるのだ。

「わざわざ警察が希薄になるお盆の時期を狙ったのでは」「無免許では」「悪質な運転者は高速に入れさせないようにすべき」など様々な憶測がネット上で飛び交っているが、そもそも免許がなくても車が買えてしまう今の仕組みがおかしい、試乗時に免許の提示やコピーを取らせないのが問題、複数の本人確認書類で確認すべきという意見もある。車で来ているのだから免許を持っているのは当然、わざわざ提示は必要ないというのは理解できるが、今やそういう時代でもなくなってきている。ローンを組むのであれば当然免許の番号を控える事はあるが、現金払いなら匿名で車を買えるし免許の提示やコピーも必要ない。試乗も初見の店では営業が同席するが一度車を買えばその店では営業同席無しで乗せてくれるケースも多い。これらは販売店の善意、良心の基に行われているサービスの一環だ。
今回の件は試乗車で何の罪もない人間を殴った点で残酷な事件だ。せっかくの楽しい旅が台無しになる上に、いかなる場合であっても暴力行為は許されない。当然捜査が進むものと思われるが、自動車業界においても「管理する全ての車にドラレコ」「高級車の一日試乗は廃止」「3点以上の同一住所を確認できる確認書類提示」「購入、修理、試乗時には免許提示を求めコピーを取る」「試乗車の旨を車体に表記」「代車を一日五千円など有料にし使用日数分を先払い」「10万などデポジットを預け交通違反や傷がなければ返却。逃げたら没収」「揉めそうな客には代車無い、修理自体断る」「所定のキロ数以上走った場合は差額支払い」「貸し出す時の燃料は100km程度の最小限にする」「ディーラーの車ではなくレンタカーを貸し出す」「修理日数以上返さない場合や他県を転々など行動が不審な場合は即警察通報の同意書を取る」など業界全体での試乗車・代車悪用対策が早急に求められるだろう。