ミニストップ店主が本部提訴 「なんでこんな場所…」実際に行ってみた

ミニストップ本部の通行量調査を信じて契約し開店したが、実際の数値はそれを下回る物だったとして店主が本部を提訴したという報道があった。
舞台となっているのは「ミニストップ 福島大笹生インターチェンジ店」で既に直営での運営になっている。高速を走り実際に行ってみた。
磐越道の福島JCTから東北中央道に乗り換え、その一つ目のインターが「福島大笹生」である。
実際に降りてみると一等地と思わしき場所にセブンがあったが、この店はそれより3km車を走らせなければならない。付近は田んぼと一軒家しかなく、小売店は一切無い。かなり奥めいた場所にピカピカの新築ミニストップがあった。気合い入れて開店したのだろうが日販27万、これが現実だ。
そして深夜に来店した為か信号は赤点滅となっていた。交通量の少ない所は点滅で運用しているのは知っているが、この時点で察しである。信号が点滅しているという事は交通量が少ない=ここに住んでいる人口は少ないという事である。
またインター店と言っておきながらもインターに近いのはセブンであり、セブンに売上を取られている節もあるだろう。

深夜4時頃であったが車は殆どおらず、従業員の車しかなかった。このウォークインのフェイス数を見ればコンビニ関係者ならばこの店の異常さが分かるはずだ。商品はほとんど3フェイス以上の陳列で、おにぎりもサンドイッチもパンもガラガラ、まさに開店休業状態だ。直営で営業しているとの事だが、いつどうなってもおかしくないと言えるだろう。
インター出入口付近に出店ならばまだしも、3kmも離れていたら周辺住民しか使わないのは明らかで、かつ上は東北中央道の橋脚がある訳だから金持ちの人(コンビニの見込み客)は皆高速に乗ってしまっていて無意味だ。「なんでこんな場所を紹介した」と店主が憤るのも無理はない。

今更新規加盟する人はいないと思うが、万が一新規加盟、あるいは新店を紹介される事があっても
本部の書面を信用しない、自分で見に行く、自分で一日張り込んで通行量調査する
交差点か、分離帯の有無、入りやすく出やすいか、通過交通はあるか、マンションアパートはあるか、付近の小売店の状況、駐車場は広いか
小さいチェーンは日販25万スタートは当たり前、日販35万で優良店扱い
コンビニは立地が9割と言われているので、これらの大原則を絶対に守って頂きたい。「加盟店オーナーはサラリーマン根性が抜けていない」などと一部で言われる事もあるが、本部に任せっきりではなく疑う所は疑って自分で調べる事が重要だ。仙台では同じくミニストップで「困ったら銀行からカネ借りて下さい」と言われ家や車も売って最終的に店主が送金できず強制閉店され裁判となっている報道もあるが、店主側にも土地を見極める力が求められているに違いない。

経産省、セコマ・ローソン・ミニストップにヒアリング実施

経産省の「新たなコンビニのあり方検討会」で第1回本部ヒアリングが開催され、セコマ、ローソン、ミニストップ、国分グローサーズチェーンにヒアリングを行った。各社が資料を提出し、その資料に沿って説明を行った。本部に聞いても意味が無いと言われそうだが、一応公平性を担保する為のパフォーマンスとして実施した物とみられる。各社の提出資料を全て読み込んで簡単にまとめてみた。
コミュニティストアを展開する国分グローサーズチェーンは固定のチャージや加盟店の裁量の大きさなどを強調した。
セコマは柔軟な営業時間設定が可能であること、テリトリー権があること、オーナーの裁量による値引き販売が可能であること、元日休業を実施していることを強調した。行動計画の時の資料をコピペで提出した部分については「うちに特に問題は無いのでことさら追及されることもない」「他社と一緒にしないで」というところだろう。固定チャージ制であり時短も既に実施済みだ。
ミニストップは契約期間が7年である事、業界に先駆けて実施した成人誌の取扱中止おにぎり毎日100円による売上向上、2021年度にロイヤリティモデルを辞めて利益分配モデルにすることを強調した。セルフレジやキャッシュレス、時短営業やオーナーとの座談会も推進していくとした。
ローソンは経産省が求める問に対して答えるというスタンスで資料を提出した。人手不足へのITの取り組みについては新ストコン、セルフレジ、スマホレジ、セルフFF什器、セルフレンジ、無人店舗などの取り組みを強調した。自動釣り銭POSレジにより強盗が前年比4件減り、一件あたりの被害額が68千円減ったとした。非24時間営業は個別に相談に応じるとし、元日休業も検討しているとした。オーナーとのコミュニケーションも強化し社長が店でトイレ掃除している写真も映っている。ローソンの大きな特徴は契約更新ごとに本部負担でハワイに行ける事である。

「セブンはヒアリングを拒否したのか」という意見があるが、そういうわけではなく時間の都合上後日開催になることが事前に決定している。セブン、ファミマ、ポプラ、ヤマザキの4社は11月15日(金)にヒアリングが行われる。本部としては従来の主張や取り組みを紹介するだけでオーナーヒアリングの内容について意見を述べたり新しい主張や考え方が発表されたりする事は無いと思うが、金曜日のヒアリングが終われば「第1回あり方検討会」の検討材料は全て揃う訳でこれに基づいて一定の方向性を決めていく物と思われる。

キャッシュレス還元、シニアに人気 店員負担軽減なるか

経産省が推し進めるキャッシュレス還元で5%や2%を還元する施策で、特にコンビニではキャッシュレスで払うと2%を即時値引する施策を取っていることから今まで使わなかった人、あるいは絶対現金主義を貫いてきた40代や50代にも広まりつつあるようだ。コンビニ以外の還元加盟店ではカード会社を通じて概ね2か月先の請求分で還元される。
例えばコンビニで216円の食品をキャッシュレスで支払えばその場で211円になるわけで、実質の消費税は6%相当となりお得に買える。キャッシュレスに慣れていない客は「あ、アイディ」としどろもどろになりながら店員に申し付ける姿、あるいはどこにかざすか分からないなど混乱も一部で見受けられるが、明らかにキャッシュレス決済が増えているのは事実だ。全員がキャッシュレスになればキャッシュドロアも自動釣銭機も不要になる。そこまでいかなくてもキャッシュレスが増えるのは客にとっても店員にとっても負担の軽減、時間の節約になるのは言うまでもない。「国が旗振ってるから今キャッシュレスにしてみた」という客も多いが、10年遅いわというのが販売現場の本音だろう。
来年6月末までの施策だが、一日8億円とも言われる還元分の原資は国が負担しており予算が枯渇するかもという報道があったが国は「枯渇したとしても手当てして期限までは続ける」としている。還元が終わったからと言って現金に戻すのではなく、還元が終わってもぜひキャッシュレス決済を続けてもらいたいところだ。