ミニストップ 都市部で大量閉店の理由

ミニストップが今年3~5月で193店閉店したという報道があった。多くは東京、埼玉、千葉などの都市部で脱サラモデルで作られた店舗という。単純計算で一日2店舗閉店している事になりコンビニの閉店にしてはかなり大きい規模と言えるだろう。

理由になっていない記事も多いが、明確な理由としては「個店のチャージ収入で賃料を払えるか」というものである。コンビニの賃料は月30万から50万と言われるが、都市部ではそれを上回り100万などの高額になっているケースもある。脱サラモデルの場合、建設費用や毎月の賃料は本部が代行して支払う。代わりにその回収の為高いチャージ率が設定されている。一方、コンビニ会計に当てはめて計算して日販がそれよりも低ければチャージ収入で賃料を払えないという事になり、それはすなわち本部にとって赤字という事になる。また日販が低く最低保証になっている店舗も同様でチャージ収入で賃料が払えない以上に、最低保証としてオーナーに保証金を補填している状態でありさらに本部にとっての赤字幅が拡大する。このような店は本部にとっても開けているだけ無駄だから閉店するという判断は正しいだろう。直営化するという選択肢もあるだろうが、直営化した所で日販向上や人手不足解決は見込めないのだから完全閉店するという判断しかないのが現状だ。
ファミマの例であるが、社長も「店の数を追い求める時代は終わり。今後は質重視」と発言している。ファミマは3,300店程度を閉店したが閉店後事業会社の利益は向上しているから必ずしも店の数と利益が比例するとは限らないのが現状だ。

ミニストップが撤退した店舗に他社が入ったら繁盛したというケースもあるが、この差はブランド力の差でしかない。一方、ミニストップはイオングループであり最終的には赤字であるコンビニ事業から手を引いてライバル他社に身売りし、イオン事業に専念していく可能性も高い。過去に社長が「コンビニはタバコ屋だ」と否定的な発言をした事もある。閉店する事は悲しい事であるが、「オーナーが儲かっていない」あるいは「本部が儲かっていない」どちらかの理由が考えられるのは明らかで、両者で綿密に話し合いを重ねて閉店日時を決定し、その裏には個店ごとに異なるがはっきりとした明確な理由があるのは事実だ。仮にコンビニ事業を身売りするにしてもなるべく赤字を小さくした上でスマートな状態で身売りしないとヨソも受け入れてくれない。コンビニのビジネスモデルが広く知れ渡り国からも批判を浴びている現状、新規オーナーも皆無で店を増やすのは難しく他のチェーンも閉店を加速していく可能性が高い。どちらにせよ動向を見守る事が重要だ。