ミニストップ、おにぎり100円に値下げ 業界激震の理由

ミニストップが、恒久的におにぎりを100円に値下げすると発表した。7月2日から全店で税抜100円での販売を実施する。
値上げのニュースが多い中値下げと聞いてびっくりしたわけであるが、これはコンビニ業界に激震を与える大きな施策と言えるだろう。これまでおにぎり100円といえば突発的に実施される施策で、これを恒久的に毎日実施するとなると他社の価格面での優位性は圧倒的に落ちる。また「100円はいつ?」などというサイトも無数にあるが、このように個人の想像で販促デマが流れたり時期を詮索されるのも本部としても好ましいものではないと考えたのだろう。その他にも以下の理由があると考える。
1.下げても儲かる
おにぎりはもともと値入率が約40%と、かなり儲かる看板商品であるので売価を多少下げても本部は儲かる商品である。店も切手などを売るよりははるかに儲かる商品だ。なので、多少売価を下げてもトータルで客数が増える、ついで買いが増えるならOKと判断したのだろう。
2.セブンのポイント還元への対抗策
セブンはnanacoカード提示で中食を5%程度値引きする還元策を発表しているが、値下げ幅は最大32円にも及ぶことから、商品によってはミニストップで買った方がお得な商品もある。ミニストップはブランドイメージや規模でセブンに劣ることからも、価格を下げて優位性をアピールする必要があると考えたのだろう。他社もおにぎり100円セールが実施しづらくなったので追従する動きも出てくるかもしれない。
3.廃棄の削減
おにぎりを100円にすることで、おにぎりの廃棄はゼロに近づく事が予想される。これの影響で本部はたくさん発注せよというかもしれないが、日々の売れ行きを見ながら賢い発注をしていけば、今の倍の数売り上げて、かつ廃棄は半分にすることもできるかもしれない。ただしたくさん発注することはその分従業員の負担も増えるのでそこはバランス感覚が重要だ。
4.フードロスや行動計画への回答
経産省はコンビニ各社に対して行動計画を定めるよう要請し、国もフードロス対策をコンビニ本部に求めている中で、セブンは5%還元、ファミマはうなぎ等の店売中止、ローソンは揚げ物見切りなど対策を発表してきたがミニストップだけ具体的な対策を発表してこなかった。国から「ミニストップはどうなんだい?」と聞かれたので発表した、ということも考えられるかもしれない。

ただし一概に喜べない点もある。この施策は単純に考えれば店の利益は売価×値入率であるから、売価が下がれば当然店利益は減るわけだが、その差額は本部が全額負担するのかどうか、また売価を下げることによって具材の量やクオリティなどが落ちて以前より売上が下がるようなことはあってはならない。これらの疑問を払拭できるのであれば、消費者にとっても店主にとっても嬉しい施策と言えるだろう。