国が通信会社を叩く理由 電波停止も可能?

国(総務省)は以前から携帯電話会社に対して適正な料金に見直すよう指導を続けているが、消費者本位の内容になっていないのは事実だ。「0円禁止」を通達すれば「100円」とか、抱き合わせ販売や下取りを条件に0円とか、いたちごっこの様相が続いている。先日さらに強い違約金1,000円や端末値引きの上限を発表して業界に激震が走ったのは言うまでもない。「端末と通信の分離」も料金プランが分離されただけで、本来の分離にはなっていない。海外のように客が自ら量販店で端末を購入し、通信会社はSIMを発行するだけ、というのが最終的に目指すべきスタイルだろう。

通信会社は、公共の財産である電波を使っておきながら、毎年1兆近い利益を出している。CMを大量放映してそれでもなおこれほどの利益があるのだから異常としか言いようがない。テレビ局も同様だが、テレビはNHKを除き原則無料で見ることができそれぞれのスポンサーから利益を得ていて見る見ないを選択することができるが、携帯はそのほとんどが客の料金が原資であり、持たないという選択をするのは難しい。インフラであればインフラにふさわしい料金にすべきで、足元を見て高額な料金請求をするのはおかしいと言うことだろう。経産省もコンビニ叩きをしているが、末端のバイトは最低賃金でオーナーは最低賃金以下で働いているのに本部だけが毎年何百億と莫大な利益を出しているのは不公平だという論点から行動計画などを指示しているに違いない。とにかく、インフラやインフラに近い規模になった企業で莫大な利益を出している企業はどこかでギクシャクが生じているはずだから指導するというのが国の基本的な方針だろう。

このように国がうるさいので、通信会社は最近決済系に力を入れ始めている。d払いやauペイなどがその顕著な例だ。決済系を作って加盟店から手数料を得られるようになれば国の指導通り通信料を下げることも可能になり消費者への還元もできる。総務省は電波を握っており、通信会社も表向きは反抗するが最終的には言うことを聞くしかないだろう。なぜなら反抗した先には「電波停止」「免許取消」が待っているからだ。新規周波数の割当でも国の言うことを聞かない会社は冷遇を受けるかもしれない。そうなれば次世代通信のサービスインにも遅れが出る。国の指導は利益を減らす指導ではなく、一時的に利益が減ることがあるかもしれないが、中長期的に見れば客に利用しやすい料金、分かりやすい料金プランにすれば客に満足してもらえて利益が上がる指導と言うことを通信会社も自覚する必要があるだろう。