ZOZO時給1,300円 コンビニには無理?

ZOZOが週4日以上の倉庫アルバイトに対して1,000円から1,300円に昇給する、またパフォーマンス等に応じて最大月1万円のボーナスを支給すると発表した。(注:応募者多数のため、15日正午で応募を締め切るという発表がされた)
これらは店舗で働くスタッフではなく倉庫等の仕分けスタッフの時給と思われるが、どちらにせよ景気が悪い中で最低賃金800~900円程度の田舎においては激震が走る、黒船到来といった状況ではないだろうか。
これと同様の職種としてコストコも同一労働同一賃金を掲げ1,300円程度での募集をしているが、コストコの他にも選択肢が増えたことで、時給の高いところに労働者が流れるのは至極当然の流れと言えるだろう。

さて、売上の低い田舎で最低賃金張り付きで募集しているコンビニ業界では、ボーナスはおろか、最低賃金を500円程度上回る1,300円での募集はまずもって無理だ。深夜はワンオペ当然、昼間や夕方もワンオペにするなど更なる経営合理化を図れば1,000円程度にまではできるかもしれないが、それ以上は時給を上げる余力がないのが現状で、今も毎年の最賃上昇、従業員の社会保険料等の負担に苦しんでいる店が大多数なのだ。
「都心では1,000円の店もあるが?」という意見もあるかもしれないが、田舎と都心では売上が大きく異なる。田舎では日販30万の店が、都心では60万と同じような意味だ。売上が違えば当然、掛けられる人件費の金額も変わってくる。都心ではどこに建てても客が来るような状況であるが、田舎は車ユーザーがほとんどなのでその店に行きたいという常連を増やさないと売上を維持するのは不可能なのだ。
また事業構造の問題もある。ZOZOの倉庫は直営でZOZOが直接運営しているため会社の利益を人件費に回すことが可能であるが、コンビニはフランチャイズ制を取っており個人(一部法人)のオーナーが店を運営しているためそもそも資本があまりない状況で店をオープンしており何とか黒字か、というような状況なのだ。本部に助けを求めても「個人事業主ですから」と拒否して本部が人件費補助をする事はほとんどない。コンビニ業界も本部が毎月50万円程度の人件費補助を出す、あるいは直営で運営できる範囲にまで店を畳んで高時給で募集するなど他業種の動向を見ながら抜本的に改革する時期に来ているのではないだろうか。