廃棄にもチャージ?コンビニ会計とは何か

コンビニオーナーに適用される会計方式は、一般の企業とは大きく異なる方式を採用しています。最近コンビニの問題に触れているマスコミは多いと思いますが、この核心的なコンビニ会計について触れているマスコミは多くはありません。

まず、コンビニは、契約に従ってチャージ(ロイヤリティ、フィーなど各社呼び方は異なります)と呼ばれるいわゆる上納金を本部に納めなければいけません。江戸時代でいう年貢のようなものです。この割合は契約にもよりますが利益の50%程度のことが多いです(今回は50%として計算します)。この「利益」の解釈が一般会計とコンビニ会計の違いなのです。
例えば一日50万円を売り上げている店では、月の売上は1,500万円になります。しかしこれは売上であって利益ではありません。商品の原価がここから引かれます。例えば売上の3割程度が利益になったとすれば、月450万円が利益になります。450万円儲かるなら~と思う人もいるかもしれませんが、この時点でチャージが50%引かれてしまいます。つまり、225万円のチャージが引かれて、店の利益は225万円です。しかしこれも最終的なオーナーの手取収入ではありません。本部の契約に従って人件費や廃棄なども店の負担ですから、それらを処理するとオーナーの最終的な利益(手取収入)は月50万円前後になります。もっと低い場合も多いです。

えっ?と思った人もいるかもしれませんが、通常、一般会計では電気代、人件費や廃棄等の店舗を運営する経費を引いてからチャージを引きますがコンビニ会計では逆です。要はチャージを引く順番が違うのです。さらに経費が店負担なら何でもいいじゃないかと思うかもしれませんが、本部は領収書を提出させて経費のチェックもしています。商品の仕入代金や国保・社保関係、電気ガス水道は認めますが、通常の会社では認められるパソコン、デジカメ、タブレットの購入費用、オーナー個人の携帯代金や自動車保険料、ガソリン代も本部は経費として認めません。ここが大きな一般会計とコンビニ会計の違いで、なぜそうしているかというのは数点あります。一円でも多くのチャージを先にぶんどること、また人件費や廃棄等の店舗運営における全ての経費を加盟店負担とすることで経営のリスクは一切本部は負担しないこと(仮に経営が下手な加盟者がいたとしても加盟店主の収入が減るだけで本部は潰れない。一人の失敗が本部全体の経営に影響することはない。)、さらに本部は対等な事業者同士とか相互発展を目指すとかコミュニケーションとか言っていますが、基本的に本部は加盟店主を信用していないので悪さができる点を封じると言う事が挙げられます。例えば仮に経費を引いてからチャージを計算する方式にすれば経営者自身を従業員登録して時給1万円で、などと人件費を不正に嵩まししたりするある意味頭のいい店主も出てくるかもしれません。コンビニ本部は、本部の利益が減る手段はあらゆる手を尽くしてでも封じようとしてきます。取るべき物は店主の利益よりも本部の利益だと思っています。唯一できるのは見切り販売ですが、これも本部は推奨しておらずやった店には「次の契約はないかもしれませんね」と口頭で脅しているケースも数多いです。
言い方を変えれば、経費にもチャージがかかっている、つまり「人件費、電気代にもチャージがかかる」「廃棄にもチャージがかかる」とおかしな構造になっているのです。日本には業界を律するフランチャイズ法がないがために国も民対民の契約だとして静観する構えのようですが、かといって本部のやりたい放題、野放しという状況は看過できません。いずれ法整備は必要ですしこの問題も規制がかかる事でしょう。

コンビニ会計は表に出てくることは少ないですが、この内容を押さえておく事もコンビニの問題を捉える上で重要だと言えるでしょう。