Windows Vistaは失敗作なのか 革新的な機能3つ

2007年1月30日、Windows Vistaが一般小売向けに発売された。私は予約して当日にパッケージを買った。
あのプラスチックのパッケージにドキドキワクワク、そして感動した覚えがある。
Beta2は当時無料で配布されたが、パッケージを持っている人は少ないだろう。2つのパッケージは今も大事に保管している。
もう11年前のOSになるが、改めて話をしてみたい。
 
華やかなデビューの一方、新機能を山盛りにし高いスペックが求められた影響で大きな批判を浴びた。一番大きいのはメモリだろう。XPでは128MB以上が推奨だが、Vista Premiumでは1GB以上が推奨されている。パソコン業界は新しいOSが出てこない限りは原則スペックアップをしない。特に日本製のパソコンはメモリやCPUなどをケチり、画面の美しさやテレビが見れるなどを売りにしてきた。このような業界構造があるので、2001年から2007年の間に劇的なブレークスルーがあったとはいえず、このメモリ要件の差が大きな批判につながった可能性は高い。

また、私はウインドウが透明になるという点も感動した。Windows Aeroはマイクロソフトとしては開発者の作りたいものをそのまま形にしたという点では素晴らしいのかもしれないが、一般消費者としてはあまり受けなかったようだ。ウインドウが透明になろうが3Dフリップで表示されようが、まずは旧OS同様サクサク動くか。今のアプリがちゃんと動くか。テレビが見れるか、録画できるかという点で、OSが変わるのでテレビチューナーのドライバが非対応、またAeroのためにオーバーレイ表示をしていたテレビ視聴ソフトが動かないという点にユーザーは不便だと思ったようだ。

それからよく批判になるのがユーザーアカウント制御(UAC)のために使いたいソフトがインストールできなかったり管理者権限云々といわれてアプリが使えなかったりする点だ。Vistaからは管理者権限を必要とするすべての操作に確認画面を導入することで不正なソフト等の実行を阻止しようと考えたが、ユーザーにとっては使いづらい結果となった。企業のパソコンでは管理者権限が与えられないケースも多い。管理者権限があるのは自宅で使うパソコンぐらいだ。これらの批判を受け7からは感度を調整できるようになったが、UACは最新版の10でも残っている。

また地味すぎて皆さん気づいていない機能が、検索のインデックスを作成して検索結果を素早く表示する機能だ。Vistaから導入されているが、これも現在の10まで脈々と引き継がれている。もちろんユーザー側でオフにすることも可能であるが、これはVista開発前は瞬時にすべてのファイルを検索できる新しいファイルシステムを作ると豪語していたがファイルシステムはNTFS継続で、後付けに縮小になった経緯がある。

このようにVistaは重いとか失敗作と批判されているが、現在の最新版の10につながる機能を搭載していた点で私は失敗作ではないと考える。ただ時代を先取りしすぎたのは事実。どの製品も時代を先取りしすぎると失敗する。Vistaが音頭を取ったおかげで今のパソコンがハイスペックになっているのかもしれないが、Vistaはそのために犠牲になったといっても過言ではない。
日本市場で売るには日本市場の現状を徹底的にリサーチする必要があるだろう。日本のパソコンを買うユーザーは決してパソコン知識が高いわけではないので世界の市場とは違う変わったニーズがある(例えばパソコンは会社で使うものであって家では使わない。家のパソコンはゲームと年賀状とテレビのために使うぐらい)ということだ。