国が不透明なLPガス料金調査へ 弱みを握られている実態とは

賃貸アパートやマンションに住んでいてLPガスの人も多いだろう。

資源エネルギー庁が賃貸アパートやマンション等のLPガス料金調査に乗り出したというニュースが入った。LPガスの一部の業者では、アパートオーナーに「持ち出し無しで契約できますよ」「オーナーさんのガス料金安くしますよ」などと持ちかけ特定の業者と契約し、ガス設備や値引き分をガス代に上乗せし入居者に請求する場合があり必要以上の負担を強いているとの報道だ。

LPガスは都市ガスに比べて高いと言われるが、LPガスと都市ガスではエネルギーの違いはあるものの、それを考慮して2.23倍としても1.5倍ほど高い。中部ガスのサイトでLPガスで2,000円として試算した場合、都市ガスは1,278円であり722円高い。やはり「ガスが使えるだけありがたい」「入居者は自由にガス会社を選べない」「競争がないので相場が分からない」など弱みを握られているために高いと思っていても我慢して長く使っている人も多いはずだ。電気、通信はどのアパートマンションに住んでいても基本的にどの住人でも自由に業者を選択できる。それに対してガスは設備も含めて誰でも参入できるわけではないので選択肢が限られているのだ。

先ほども述べたように競争がないことで「特定の便宜を図ることでオーナーは安く、差額は入居者に負担させる」という構図ができあがり、それが結果として料金高止まりにつながっていると考える。電気、通信等のインフラは生活にとって必要不可欠なものであるのは事実だが、かといって不透明で高額な料金を請求するのはインフラである以上望ましいものではない。
アパートマンションのガスにおいても入居者ごとに会社を選べるようにするなど業界改革が必要だろう。