コンビニ社保未加入問題は本部のチャージの高さが原因

コンビニ店舗の95%に法違反が発覚-
コンビニの社保未加入問題がヤフートップに掲載され、大手チェーン幹部は今頃冷や汗をかいているだろう。
しかし冷や汗をかいている場合ではない。
今まで本部が多額のチャージを強奪してきたツケが回ってきただけのことである。

週30時間以上働く人は雇用保険、週30時間以上が5人以上いる事業所では社会保険(厚生年金+健康保険)の加入が義務づけられている。
これはパートであろうがアルバイトであろうが、店長等役職に関わらず全ての人の加入が義務だ。
「コンビニなので許して下さい」「人件費の負担がキツいので」は通用しない。払えないなら廃業して下さい、それが行政の言い方だ。

例えば昼間2人、夜間1人で回す一般的な店舗であれば、夜勤が週40時間・主婦が週40時間として一店舗あたり2名の加入が必要となる。
ざっくりと社保の店舗負担分を4万円とすれば、2名加入で月8万円の経費増となる。
実際は店舗負担分だけを負担すると他のアルバイトに比べ不公平になるからその補填のために全額負担かそれに近いことをしないと従業員は生活できないと言って辞めてしまう。仮に店舗全額負担とすると月16万円の負担が必要だ。
オーナーの収入は他の記事で詳しく書いているので割愛するが、例えば月50万円のオーナー収入が社保加入によって約42万円にまで減るのだ。
自分の給与が減ることをわざわざしたくないというのがオーナーの本音だが、確実に圧力は強まっている。
社保分を本部が払ってくれる訳ではないので(本部はこういうときは「独立性」という言葉を出して逃げる)オーナーが自腹で払うしかない。
払いたくなければ夫婦でシフトに入って下さい、これが本部の言い分だ。

ではなぜオーナーは社保を払えないのか。問題はただ一つ、本部がチャージを取りすぎてオーナーにお金が下りてこないからだ。
例えば日販50万の店で月1,500万売り上げていても、利益は500万弱。そこから本部チャージ約60%=300万が引かれ、店の人件費全額はオーナーの持ち出し=150万程度が引かれ、そこから細かい物を引いていくと生活費すら出ないのが実態だ。自分で買った商品の廃棄で生活を食いつないでいるオーナーも多い。こういう状況なので事務所エアコンのリモコンを取り上げて使えないようにしたり、制服を従業員に買わせたりする。このチャージの高さについて触れることができるのはNHKのみだ。週刊文春すら言いたくても言えない。万が一言ってしまったら雑誌の扱いを中止される、その怖さがあるに違いない。

国もお金がないので、コンビニをターゲットに労基に関する指導を強化するという。その中にはもちろん社保未加入問題も含まれるだろう。コンビニは労基法違反のオンパレードであり、本部が独立性を理由に放置し何も指導してこなかったのも一因だ。まずは行政がしっかりと指導し、従わない店舗は廃業に向けて圧力を強めていくことが大事だろう。今後は大量出店は辞めて、法律に従うことができる体力のある店のみが生き残る時代だ。
「近くて便利」
いくら近くても法律違反の店舗が量産されるようでは長い目で見たチェーンイメージはプラスにはならないことを申し添えておこう。今までマスコミ報道を統制してきた大手チェーンだが、これからはSNSで誰でも報道局になれる時代だ。法違反は許されない。オーナーレベルでは何もできないので行政がコンビニに関して特別な救済策を用意するか、コンビニ本部に対策を要請するなど国も動くべき問題だ。