川勝知事はネクスコの事業には許可を出すが、JR東海の新規事業には現時点で許可を出していない。それでも以前と比べて表情はかなり柔和になり本日給与返上の条例案も提出したようで県政が着々と動いているような感じがするが、これまで東京・神奈川・北海道・沖縄・名古屋・大阪のグルメ等ばかりを紹介して静岡の事をあまり紹介してこなかったキー局マスコミもしれっと沼津を映していたりして変わってきたように感じる。マスコミからすればJR東海は大スポンサー様であり、沼津ゲキ押しならばその意向に従わざるを得ないだろう。
鈍感なJR東海前社長は気づかず今の社長はこの伏線に気づくかもしれないが、知事がいつも背中に敷いているクッションはネクスコ中日本のクッションである。言い換えれば県内の観光資産向上に資する事業を展開しない限り許可は出しませんという意味で、そしてネクスコ中日本の新東名動画を見るとほぼどれも富士山から始まり富士山で終わる観光重視の内容となっている。GOTO・全国旅行支援等で一番乗り気だったのも静岡県であり、クーポンを店舗に提示しても嫌味一つ言われる事もなく参加店舗数も多く外から来た旅行者がふらっと来て使いやすい構成になっていると感じた。
とはいえ、JRとネクスコは営業内容が違うので全てをそのままコピペできるとは限らない。前社長時代の経営方針であった「静岡をいかに高速通過するか」「ビジネス重視なので県内には投資しない」「単体で利益が出ない事業には投資しない」「何もしないのが一番」という保守的な思考は改め、東海道線全駅にコンビニ設置等の駅ナカ事業を推進してお茶一個パン一個でもバンバン売り込み、県内での日本一や日本初の施策を次々と打ち、有名アニメは勿論であるが県内の観光資源やコンテンツを盛り上げていく会社に変化する必要があると言えるだろう。
