JR東海社長と流域市町を交えた意見交換会において、終了後に染谷市長は「この2年でJR東海は変わった」と感想を述べていた。厳密にはこの2年ではなく新社長が非常にエネルギッシュで満点を取りにいこうとしているという意味でこの半年で2年分の仕事をしているという表現が正しいだろう。天地逆転という意味では数十年、国鉄発足から数えると数百年以来かもしれない。まさにJR静岡というぐらいの勢いで堅いと言われる物を全て脱ぎ捨て、これからもバンバン施策を打つらしいので目が離せない存在である。
JR東海が変わったという部分は、この一枚の写真で全て説明が付く。ラブライブサンシャインがその象徴であり、全身全霊・全財産を注ぎ込むぐらいの事をして欲しいものである。一時期は自民が引きずり下ろそうとしていた川勝県政であるが、こちらも姿勢が変わってきている。3月から怒りの表情が消えて笑顔が戻り柔和な態度になり、行政のミス等も報道に流すようになった。「政令指定都市としては失敗事例」と過去には怒号が飛んだ政令市トップ会談が7年ぶりに開催され穏やかな雰囲気で終了、無免許運転の県議も本人が辞職願を提出という形でスピード解決となり、この問題だけで数年間引っ張るとみられていただけに一番ビックリしているのは自民であるのは言うまでもない。単純に県民を代表して全国のフォーマットをぶち込もうとする堅い会社には堅い対応、地域に密着した柔らかい会社には柔らかい対応をしているだけなのだろう。過去のトップ会談でお茶を土産に持ち込んだのも「東京駅とかで掛川茶等を試飲させPRしてほしい」という意思表示であり、「国交省はJR東海を指導すべき」という知事の過去の発言は「国交省はJR東海に対して(静岡県内では観光路線の施策を打つよう)指導すべき」というのが答えだったのだろう。「県民の不安を払拭」というのもリニアの説明を理詰めという意味ではなく、観光路線の施策を打って一人でも全国から客が来るように、そして一人でも移住してくれる施策を打って県民から信頼される会社になるべきという意味である可能性が高い。県民が求めているのは技術のみならず思いやり・優しさ・人口減少が続く県に寄り添う姿勢であり、年間3000億を誇る高収益企業が金の使い方を変えれば済む話なのだからそれほど難しい話ではない訳で今後に期待したい。
