東海道線事故でサンライズ下り客「新幹線振替は?」ネット賛否両論

東海道線事故において「夜の列車が走っていない時間で幸いでしたね」というようなコメントが見られるが、サンライズの存在を知らない人が多い。夜9時50分頃に東京駅を出発してそのまま東海道線を走破、大阪や岡山方面まで向かう寝台特急であり、上り・下りが毎日1本ずつ運転されている。特にこの時期の繁忙期チケットは争奪戦で1ヶ月前でも取れずそれが運休というショックは大きい人もいるはずであり万が一サンライズであのレベルの損傷が起きたら1週間程度運休する可能性が高くサンライズは間一髪難を逃れたのだ。

さて、上り客はほぼ所定通り走行していたが静岡で打ち切りかつ特急料金返金+新幹線振替が用意されたにも関わらず、結局一ミリも動かず夜が明けて朝6時頃に運休を知らされた下り客には返金しかなかったとして「新幹線振替が欲しかった」という意見も一部に存在する。列車が動いていないからと言われればそれまでであるが、図を見れば分かるとおりサンライズは会社を跨ぐ列車であり、その管内で運転を打ち切ればその管内の会社が(今回のような複雑なケースの負担割合がどうなるかは不明であるが)一定の責任を負う事になる。東はなるべく払いたくなかったので朝まで待ったのに対し、上りは物理上は熱海まで動かせたが東海の判断で静岡で打ち切り特急料金返金+振替となったのだろう。熱海は会社境界で面倒なのでそれを避けたか、自社で新幹線を持っているので融通が利いたというのもあるだろう。大阪で止めてればという意見もあったが、おそらく止めなかったのは打ち切るとその会社に支出が発生するからだろう。特にサンライズは1編成の客が満員だとして総額1000万近くになる訳で、普通の特急列車とは規模が違い東海以外の会社が打ち切りに躊躇する理由もわからなくはない。しかしサンライズに乗る客は「真夜中に走る日本で唯一の新幹線」と思って乗っているはずであり管轄の違いはあるにしても今回のような大規模輸送障害時は上り・下りともに全部東海のおごりで始発新幹線に乗れるみたいな感じでなるべく平等な取扱いを目指してもらいたいものである。