経産副大臣「次々理由を付けて開始しない事は反対」難癖指摘で炎上

経産副大臣が県内メディアの取材に対して「次々理由を付けて開始しない事は反対。建設的な内容であれば賛成する」とコメントしたようだが、ではなぜ川勝知事は次々理由を付けて許可を出さないのかという点を考えるべきである。県内の事業者はほとんど県内に配慮した地域密着事業を展開しており、全国店舗をそのままコピペしただけでは許可が下りないのが現状だ。おそらくJR以外の事業者にも同じように難癖を付けて知事権限を用いて許可を出したり出さなかったりしている可能性が高い。特にホテルやモール等の知事の許可が必要となる大規模施設や公共交通機関がその対象だろう。難癖のように見えるかもしれないが、各事業者等で知恵を絞って独自色を出させる事で結果的に静岡の発展につながるというロジックでありその方向性や考え方は間違ってはいないが手法が少々強引な所があるのは否めない。またこうすれば許可するという答えを教えてくれず自分で考えろというスタンスなので身動きが取りづらい大企業ほど混乱に陥る傾向が多いようである。新幹線やリニアの車両等が画一的なフォーマットになってしまうのは致し方ない所ではあるが、それ以外の部分で十分に独自性を出す事はできるはずであり駅や沿線資産や近隣の有名なコンテンツを一切活用せずただ列車を走らせるだけの会社に許可を出さないのは当然だろう。とはいえ多大な資産と人的リソースを持ちながら許可が下りず困っていたJR東海も最近はコツを掴んだようで、果報は寝て待てと言わんばかりにリニア以外を頑張る事で結果的にリニアの議論が進んでいくという点で手応えを感じているようであり、2028年でも29年でもいいからとことん待ちますという姿勢に転換したように見える。
端から見ると反対しているように見えるが、直近の内容では田代ダム取水抑制案という非常に大きな数年以上膠着状態が続いていた水問題の議論について東電とJR東海が協議する事についてGOサインを出しており、これは水問題解決といっても差し支えない内容となっている。もしこれを経産副大臣が知らなかったとしたら大問題であり、川勝知事が全てについて反対している訳ではなくむしろ最近は賛成の方向に向けて動いているように見えるが昔の知識のままネット民の主張をコピペしていたとしたら残念としか言いようが無い。ただし一つずつ納得してから賛成するので時間が掛かるかもしれないが、まさに自民党には急がば回れという言葉を贈りたい物である。マスコミは新たな火種とか対決姿勢とか報じているが、まさか敵が身内にいたという点では衝撃というか丁寧な議論を促す国交省と早期開通を目指す経産省の考えが違うのであれば閣内不一致と言われても反論しようがない訳であり、リニア問題の現状と今後について閣内で十分にすりあわせを行うべきであると言えるだろう。