ビッグモーター架空計上で国交省聴取検討 政府が動く事態に発展

ビッグモーターの一部現場において車体等をわざとへこませてそれを写真撮影して保険会社に保険金を請求していた保険金詐欺と言われても過言では無い問題で、ついに国が動いた。というか今岸田政権は支持率低下でピリピリしているので民間事業者は注意が必要であり、一事業者の不正に対して政府が動くのは極めて珍しい。保険会社にはアジャスターと呼ばれる修理金額が適切かどうか判定する社員が存在するが、滅多に修理現場を見に来る事はなくメールや文書による写真のやりとりで終了するケースが多い事を悪用した不正に過ぎない。国や県が発注する工事でも途中で見に来たりどちらにせよ最後は絶対偉い人が見に来るわけで、その点では保険会社も脇が甘いと言えるだろう。現場では「アット」(修理利益。アットマークの略?)と呼ばれるノルマが横行しており、1台あたり14万が設定されたと言われている。損保側としてもビッグモーター経由の客が保険契約を結んでくれていたという事情もあって強く出れなかったのかもしれないが、車体購入時に客の契約を切替させ保険を販売する行為は保険業法違反である。

ビッグモーターの不正の構図は上のようになっている。何らかの修理等で客が持ち込んだ車に対し、意図的に本来の傷とは異なる傷を追加し、それが事故等によって起きた物であると保険会社に偽って申告、保険会社はそれに基づいて保険金を支払、ビッグモーターは儲かっていたという構図である。交換が必要無いのに交換していたとか修理範囲を不必要に広げたとか板金で直したフリをしていたとかヘッドライトのカバーを割るとかゴルフボールで車体をへこませる等の不正があったとされていて器物損壊にあたると報告書でも述べられており、例えば5万円で終わるような修理が20万とか30万に膨れあがっていたケースが考えられ、高い見積もりが出てきて本来使わなくても良かった車両保険を使用して等級が下がったユーザーも少なくないはずであり、そうなれば保険料という意味で客個人の金銭負担も出ていた事になる。保険屋は請求の8~9割を支払うのが相場となっており、写真だけ確認して請求額のほぼ全額を支払っていたに違いない。保険会社とビッグモーターの民対民の話なので政府がそこまで首を突っ込む事も出来ない話ではあるが、問題は保険会社の保険料は本来客がこれまで等級等によって支払ってきた保険料によって賄われており、そうなると被害者は契約者全体と言う事でかなり巨大な話になる訳であり架空の事故で保険金を請求する「保険金詐欺」と似たような構図ではないだろうか。4300万近い返金を行ったとして客の保険料がどれだけ下がるかは未知数であるが、更に返金が膨らむ可能性もある訳で意図的に車体を壊したならば器物損壊・仮に保険会社を騙した詐欺という事になるならば消費者庁や警察案件になる可能性も否めない訳で今後の更なる調査を待ちたい所である。