NHK受信料 携帯は設置ではないと考える4の理由

携帯は設置に当たらないと考えます。
さいたま地裁では「契約義務はない」という判決が出たようですが、裁判所でも意見が分かれる難しい問題です。

【設置】
機械・設備などを備えつけること。(weblio辞書)
辞書を引くと設置=備え付けること、ということのようです。

【放送法64条1項】
協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(略)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。
“設置”でなければ契約不要のはずだ、というロジックです。

1.設置するために携帯を買ったのではない
NHKの放送を見るために携帯を買って設置するような人なんて1%いるかいないかでしょう。
ほとんどの人はそんな使い方はしません。そもそも携帯は移動通信端末です。

2.あくまで携帯は携帯が主機能。ワンセグはオマケ
携帯は電話やメールが主機能であって、ワンセグはオマケ機能です。
一日中ワンセグ見るんですか?そんな人はほとんどいません。

3.画質や機能はフルセグに比べて劣る
実際にワンセグを見てみれば分かりますが、かなりざらつきの多い映像です。
ガラケーであれば綺麗に見えますが、スマホで見るとかなり汚いです。
これでも同じ料金を取るのはおかしな話です。
最近のスマホで多いフルセグだとどうなんだ、という話はあると思いますが、最近のスマホはアンテナを挿さないと見れませんのでそこも含めて判断が必要かと。

4.特定が可能なのか?
請求先を特定しないと受信料は請求できません。
携帯電話会社と連携でもしないと不可能だと思います。
携帯の契約時にNHK受信料が請求されるのでしょうか。それとも携帯店の出口にNHK集金人が待ち構えているのでしょうか。
新幹線に乗っていたら集金人に徴収、という未来も遠くないかもしれません。でもそれって「設置」じゃないですよね。

ということで、現実的に携帯は設置ではないと考えられますし、仮に設置だとしても色々と無理があるように思います。
法律が現代と即していない、改正すべきだ、という意見もありますがその通りですね。
NHKも無理があるのは十分承知の上で形式的に「ワンセグでも受信料徴収します」「カーナビでも」「協会の放送が受信できれば・・・」と唱えているだけなのかもしれません。
そう唱えないと収入が減ってしまいますからね。あくまでも建前と本音は違うと。
今後の司法判断が待たれますが、最高裁で「契約義務はない」なんて出たらメンツ丸つぶれですからまぁそうはしないのでしょうね。