JR各社が青春18きっぷ廃止に踏み切らない理由 四国・北の収益源?

鉄道ファンの間でまことしやかに囁かれているのが「青春18きっぷ廃止論」である。毎年のように廃止するのではないかと言われているが、来年度の発売も決定したようである。内容としては12050円で5日(5回)分の普通列車乗り放題というものであり、特急や新幹線には乗車出来ない。しかし、この切符は自動改札に対応しておらず、自動改札やIC専用改札を推し進めたい東日本からすれば邪悪な存在で外部で何枚売れているかも分からないので早く辞めたいのが本音だろう。一方、経営が厳しい四国や北海道からすれば一枚売るだけでも手数料分だけで数百円になる訳であり、貴重な収入源なのである。そして普通列車の旅に疲れて特急や新幹線等に乗って貰えれば更に収入増が見込めるので大歓迎なのである。JRとしてもこの切符の製造にかかるコストは殆どゼロでチケットを刷れば刷るほど儲かるというのが現状であり、空気を運ぶぐらいなら人を運んだ方がいいのは言うまでもない。
では自動改札に対応すればいいじゃないかと言われそうだが、自動改札は1人1枚が原則であり、1枚で5人分使いますと言われた時に自動改札ではシステム上対応できないのである。そして今更システムを変える訳にもいかないので放置されているのが現状であり、JR各社は会社ごとにオリジナリティのある切符を出す事でなるべくそちらに誘導しようとしている。

2023年春の18きっぷと同じ内容を持つ普通列車限定フリーパス一覧である。東日本ではこの他にもJR東日本パスも実施される。東日本フリーパスは特急との併用は不可であるが、連続した7日利用可能となっており、おそらく自動改札にも対応するのだろう。新函館北斗~新青森に限り別に特急券を購入すれば新幹線に乗れる例外が設定されている。1日あたりの価格と営業区域で考えれば東のコスパはかなり高い。
JR東海の「乗り鉄たびきっぷ」は私鉄にも対応しており、更に別に料金を支払えば特急や新幹線にも乗れる設定になっている。他社に比べて少し割高であるが、新幹線併用も踏まえれば妥当な設定と言えるだろう。一々ネーミングが上手い西日本は「どこまで4DAYS」を出してきた。前回のどこでもドア切符に比べれば内容は劣るが、普通列車限定で4日で9800円、特急利用時は運賃部分が有効なので料金を払うだけでいいのもありがたい。
四国はフリーきっぷの楽園であり駅員ですら全部覚えてないんじゃないかというぐらい種類が豊富であるが、実は普通列車限定のフリー切符が存在する。土日限定で特急併用不可だが、2100円と18きっぷと同じ価格で購入する事が出来る。価格も安いので比較的買いやすいと言えるだろう。
九州のフリーきっぷは私鉄等にも対応しており、3日または3回という事で18切符と同じような使い方ができるのでグループ利用に最適である。特急非対応にしているのも18きっぷと同じ使い勝手にする為であろう。
最近は会社を跨ぐ普通列車が激減しており包囲網は固められつつあるが、各社のフリーきっぷの認知度が高まってきた時点で18きっぷもその役割を終える時が来るのかもしれない。