JR東、完全無人ホテル「B4Tいわき」開業 任意のsuicaで入室可能

JR東がいわき駅に「S-PAL」を開業させたが、同時にホテル「B4Tいわき」も開業したという事で泊まってみた。このホテルの売りは感染症に配慮して完全無人・完全非接触となっており、チェックインからチェックアウトまでスタッフの姿無しで泊まる事が出来る。無人を謳っている変なホテルはたまにスタッフが顔を出している点で無人ではないが、こちらは本当の無人である。無人なのでクーポン受渡が必要な全国旅行支援には対応しない。

こんな感じであり、長らく工事中が続いていただけに真新しい新鮮な風景に感じた。

店舗が多数並んでいるが、その一角にチェックイン機がありここで各自でチェックイン作業を行う。若年男性の姿が多いように感じた。キャビンタイプは3000円前後、シングルは5000円前後、ツインは1万円前後である。キャビンタイプはサンライズノビノビ座席相当、カプセルホテルのような部屋で男女別となっており、外国人の集客も視野に入れているのだろう。

チェックイン・チェックアウト・ロッカーの利用という画面が出現し、チェックインを選ぶと予約番号・QR・suicaで検索という選択肢が出現する。事前に公式サイトまたは楽天トラベル等の予約サイトからの予約が必要で、予約無し宿泊は対応していない。

予約サイトでQRが出てくる場合はそこからチェックインできるが、予約サイトの情報は取り込まれておらず改めて氏名等の入力が必要となる。「宿帳の書き込みに失敗しました」というエラーが出る場合は最初からやり直しである。規約に同意すると次に進む事が出来る。

支払方法は現金・クレカ・QR・電子マネーと多彩な方式に対応しており、カードキーも通常のカードキーのみならず任意のsuicaに書き込めるのが特徴だ。任意のICではなく任意のsuicaというあたり、何かあっても自社会員なら対応できるという事なのだろう。今までホテル業界におけるIC書き込みは技術上は出来るにもかかわらずトラブル防止のためカードキーであったが、ついに踏み切ったと言えるだろう。他人に渡す等の不正が起きるという論点であろうが、それならば普通のカードキーも同じであり、カード紛失リスクが減る点でsuicaに紐付け出来るのは有難い。

ルームキーの有効化に10秒ほどかかるが、有効化が完了すれば部屋番号が書かれたレシートを受け取り各自で客室に向かう。

エレベーターはセキュリティが掛かっており、カードキーもしくは自分のsuicaをかざさないと動かないようになっている。


扉のリーダー部分にカードキーもしくは自分のsuicaをかざすと扉が開くようになっている。反応は少し遅いように感じたので、今後の改善点であろう。アメニティは各階に設置されており、客自身で取っていく形になっている。扉の配色や番号の書き方を見るあたり、コンテナホテルを意識しているような節も垣間見える。

今回はシングルを選択した。JR東らしく機能的にまとめられていると感じた。客室に電話は存在せず問合せは備え付けのQRコードから行う。

洗面台の横は机になっており、狭いながらもここで作業を行う事が出来る。机のコンセントが1つしかないのでコンセントを沢山使う人は困るかもしれない。机の下に冷蔵庫とスマホ充電器がセットされている。シングル部屋の場合シャワーのみであり、浴槽は設置されていない。清掃の手間を省く為であろう。ツインには浴槽が設置されている。トイレは自動洗浄機能付きとなっており、人が動けば自動で流れるようになっている。空調は日立の業務用エアコンが入っており、冷暖房・風量・温度を自由に調整可能だ。リビングの照明が暗いという意見もあるが、コンテナホテルや秘密基地・サンライズの個室と考え宿泊費用も天秤に掛けると良心的でコスパの高い価格設定と言えるだろう。

枕元にはコンセント2つとUSBポート1つが用意されており、運が良いと列車を見下ろす事も可能だ。ベッドはダブル並みの幅がありかなりフカフカに感じたのでゆっくり休めるだろう。防音2枚ガラスが採用されており列車の音は全く聞こえず隣の部屋の音も聞こえない点で列車で培った防音技術がふんだんに使われている。5000円で駅直結で防音ガラス・フカフカならばかなりコスパは高い。

床の白い部分までは土足でもOKなようである。テレビもソニー製のそこそこ大きなネット動画対応機種を採用していてベッドと並行に設置されており、閲覧に困る事はない。ただし移動出来るエリアが狭いので壁にもたれようとしてテレビがパリッとならないように慎重に移動しよう。

翌朝の景色である。東北の澄んだ空に佇む特急ひたち号は、華やかな存在感を放っていた。JRの資本力を生かして立派なホテルが開業したという所であろうが、東グループの他ホテルも同様にsuica入室を採用してもらいたいものである。3階にはコンビニも入っており食事に困る事は無いだろう。興味のある人はぜひ泊まってみてもらいたい。