国交省が突如「高速道路を2115年まで有料化する」と発表した。当初2065年までの有料化としていたが、これを50年延長する。国民に根回しをせず負担増の報道をしてきたので案の定ネットでは炎上状態になっている。高速道路は建設費を全額完済できれば無料にするという事で民営化されネクスコが出来た訳であるが、実際には新規建設・日々の補修等で費用が掛かっているのが現状であり無料化は夢物語であると言っても過言では無いだろう。当方は高速はバンバン建設すべき・バンバン拡幅すべきという考えなので、料金が有意義に使われるのであれば問題無いと考える。過去に民主党が高速1000円をやって地方活性化につながった一方、鉄道やフェリー等は大きな影響を受けたというのは記憶に新しい。あの時はETCを普及させる為という名目もあった訳であるが、今だとその理由も使えないので実施は難しいのかもしれない。
高速道路の借金は機構が全額背負っておりネクスコは機構に対して返済をしている訳であるが、機構の債務残高は約28兆円である。マスコミが40兆円と報道しているが、それは発足時の債務残高でありその時に比べれば10兆円以上債務は減らしており返済は極めて順調だ。令和3年度実績で8500億返しているのでこのペースでやるとしても全額返済までには最低32年掛かるのは言うまでもない。返済額が半減すれば完済時期も当然延び、64年という事になる。仮に無料になったとして日々の補修はどうするのか、ネクスコの人件費は誰が払うのか考えれば無料化というのは極めて厳しい話であるが、機構の債務残高を全額完済できた暁には半額等に引き下げる議論は十分出てきてもおかしくない訳であり今後の議論に期待したい。
