JR東海は、4月1日付で金子社長が退任する人事を発表した。この時期の発表は電撃的であるが、おそらくリニアが理由になっている可能性が高く、政府から何らかの指示があったか、政府の国策リニアの雰囲気を読み取ったのかもしれない。
金子社長は穏やかで人が良い部分もあるが、リニアに関しては2027年開業を静岡県に押し付けて反発を食らっていたのが現状で、川勝知事が要請していた観光需要の喚起も鼻で笑っていたのが現実だ。一方、東海としても葛西氏がいなくなった事により比較的柔軟な運営が可能になったという側面もあるだろう。
岸田政権においてリニアが総理案件となり国策に格上げされた以上、静岡県と丁寧に対話して交渉を進めていく必要があるだろう。ネット上では東海が「水関係は全く問題ありません。何かあれば補償します」「開業時期にこだわらない」と言えば静岡の態度も変わってくるというような見方もあるが、新社長がどのような舵取りを行うのか期待したい。
