ネット固定回線は1Gbps、2Gbps等があるが、あくまでも理論値でありその速度が出る事は絶対に無い。これの事を最大限努力するという意味で「ベストエフォート」と言い契約書や規約にも酸っぱいほど書いてあるが、殆ど読まずやれ速度が遅い等とクレームを入れる客が非常に多い。しかしこれらはNTTの回線調整の問題である可能性もあるが、クライアント側の問題である事が殆どである。急激に人口が増えた地域や密集地域・若者の多い地域では調整が間に合わず回線が遅くなる場合があるが、NTTに一報を入れれば多少は収まるケースが多い。
ベストエフォートは違法・詐欺では無いかと訴状準備している人もいるようだが、技術的すぎて分からないとか契約時どれくらいの速度で何年経ってどれくらいの速度になったのか、速度はクライアント環境・スペックや相手先のサーバー等によっても左右されるのでそれを一概に証明するのは不可能等として殆ど蹴られていて当方が調べた限り結果が出た物は無いようである。とはいえ、例え1Gbpsを謳う回線で1Mbpsや100Kbpsだとしても「ベストエフォートですから」で逃げれるのは改善すべき所だとは思うが。
ネット回線は良く道路に例えられるが、高速道路がいくら渋滞しても高速道路会社が返金しないのと同じで、ネット回線はその環境の提供の対価という契約になっており速度は保証しない。速度を保証する専用回線もあるにはあるが、料金が10倍以上になるのは言うまでも無いだろう。多くの国民にあまねくネット環境を提供する為、大衆向けに安価にネットを使えるようにしたのがベストエフォートという仕組みなのである。高速道路も日時によって渋滞有無・平均速度は異なる上、軽自動車か普通自動車か、高級車かによっても変わる為、それと同じと考えれば納得行く人は多いはずである。とはいえ固定回線事業者もトラフィック等を監視して日々速度向上に努めるのは勿論であるが、地域毎の実測回線速度の公表、お試し契約導入等、時代に合った不満が募らない施策を展開してもらいたいものである。
