国鉄民営化は1987年に実施されたが、民営化するとサービスが良くなると役人は言い張るが、良くなるのは都市部のみで、地方部や赤字路線は容赦無く切り捨てられるのである。
今回橋梁が崩落した東北の区間について、JR東日本はまだ調査にも入っていない。定期的に出しているリリース文も非常に短文であり何をしているのか全く分からない。仮にネクスコで橋が崩落したら即日調査に入って今頃工事をしているはずであるが、赤字路線で工事をする金もないのでとりあえずバス転換で放置、が本音に違いない。JR東が災害で破損した赤字路線を自費で直した例は無く、BRTまたは自治体の税金投入しか選択肢は無いのが現状だ。山手線で同じ事が起きたらJRでもすぐに直すだろうが、あまり影響なさそうな所だし良いだろうという姿勢はまさに東北蔑視としか言いようがない。
都市であっても地方であっても客からすれば同じ列車であり、同じ価値である。地方を不便にして東京に来させ東京一極集中を促進するような行為は是正させなければならない。山手線は立派なモニターやホームドアまで付いているが、地方の駅はモニターやホームドアすらなく無人という場合が多くそのような路線は民営化後ガンガンダイヤを減らされ続けており、最近も日光線の減車減便・時計廃止等が話題になった所である。
ネクスコが全国プール制を導入して一部の区間を除いて全国の高速はどこを走っても均一料金なのであれば、JRもそのようにすれば良いのである。全国プール制を導入すれば個別の路線が黒字か赤字か気にする必要なく、都会の黒字を地方に投入する事が出来る。地方の首長に赤字額を突きつけて自治体が困惑と言う事も避けられるだろう。国鉄民営化が必要だったのかという議論もあるかもしれないが、都市部において綺麗な新車が導入されたり駅ナカの充実等は大きなメリットであり、民営化でありつつも地方を切り捨てるデメリットをどのように補っていくのか、地方の人口が減少していく昨今、国や自治体等を交えた議論が急務であるに違いない。
