都内の竹ノ塚駅付近において歩行者妨害ではないのに歩行者妨害として切符を切られたと訴える内容が弁護士YouTuberによって公開され、それをANNが取り上げた直後、警視庁は慌てて違反切符の回収に動いたようだ。ただし処分の取消をするかどうかについては「分からない」としており有耶無耶のまま終わる可能性もあり得る。鹿児島県警の人が当該映像を見たという報告もあり、影響は全国に広がっているようだ。
弁護士やテレビが動かないと警察も動かないと言うのは悲しい現実であり、庶民の大多数はテレビに取り上げられる事なく泣き寝入りして大人しく反則金を払った人が大半であろう。そして衝撃なのが珍しくテレビが警察批判をしている事である。警察24時の協力とか事件事故の情報が来なくなるのでテレビ局は基本的に警察の味方であり違反者が悪いというスタンスを取るが、今回は比較的中立の報道を行い「点数稼ぎだ」とする映像も放映されていた。決死の覚悟で周りの圧力にとらわれず報道するANNを評価する声も高い。
しかしこの問題の本質は、この男性の切符を取り消すのかどうかは知らないがこの男性一人の問題に矮小化するのも何だか違うと思う訳で議論すべきはこの法律の解釈や運用方法及び仮に間違いであった場合にかなりの手間や時間が掛かる事である。一人取り消しても二人目三人目が出てくるならば意味が無い。法律の世界では良くあるが、条文自体が曖昧に書いてありそれをどうとでも解釈できる状況で取締りを行っているとすれば問題であり、取締る側が条文を言えないというのは更に問題である。担当者不在と言って当事者は雲隠れしたようだが、それはそれで良いとしても警視庁の最高責任者や小池都知事・警察庁長官等が会見等を開いて説明すべきであるし、この場所での取締りは今後一切行わない、都内での歩行者妨害取締りは今後一切やらないという風に多くのドライバーにとってメリットのある主張に持っていく必要があるだろう。
