コンビニ大手三社で唯一人手不足を認めないセブン

1/6の時事通信で以下のような報道がありました。

ファミリーマートは国内の数店舗で、深夜に店を閉めたり、併設する自動販売機だけの営業に切り替えたりする実験を行っている。沢田貴司社長は「(深夜営業が)必要ない所は必要ない」と割り切る。

ローソンの竹増貞信社長は「24時間営業だからこそ防災・防犯の拠点になりうる」と強調。同社は人手不足を補うため、スマートフォンのアプリを使って顧客自身が代金決済する仕組みを開発し、深夜のレジを無人化する実験を今年春に行う予定だ。

業界最大手のセブン―イレブン・ジャパンも24時間営業を維持する方針だ。古屋一樹社長は「労働環境の整備が最大の対応策。人手は不足していない」と人材確保に自信を見せる。古屋氏によると、深夜に店を閉めれば、配送業者による店舗への納品や店頭への品出しで「作業が回らなくなる」など、逆にデメリットがあるという。

ファミリーマートはあっさりと人手不足を認めており、社長もやってみなければ分からないと比較的深夜を閉めることに容認の立場だ。
低日販の店舗など、深夜で客数0人が続くような店は、開けていても意味が無いのは言うまでもない。深夜に客が来ないと言うことは働き手も来ないのは当然である。
ローソンについては中立で、比較的強い文言では書いていない。人手不足を補うためという表現からも分かるとおり、人手不足と公式には発言していないが概ね認めている。テクノロジーやITで人手不足を解消できるのではないかというスタンスだろう。

問題はセブンイレブンだ。
「人手は不足していない」と断言している。
以前からセブンイレブンは強気の発言を続けており、現場の悲鳴が聞こえないのだろうか。
それとも社長の耳には届かないようになっているのだろうか。
そうだとすると、かなり風土に問題があるように考える。
ファミマの社長のように現場の店に足を運んで声を聞く姿勢が大事だろう。
求人誌をめくるとセブンの求人はかなりどでかく、しかもかなりの店舗が掲載されているが、これでも人手不足ではないと言いきるのだろうか。

他の記事で人手不足については沢山述べているが、景気が良くなり低時給で社保もボーナスもないコンビニで働こうとする人は年々減っている。
時給は個店の設定の問題だと言われそうだが、本部の取り分が多すぎてオーナーが潤わないからバイトにも賃金を出せない。出したくても出してあげられない、というのが現実。仕方ないので低賃金でも働いてくれる学生や外国人労働者に頼っているのだ。
最近はSNS等の普及で人が来るところには来る、来ないところには来ないという貧富の差がより大きくなっている。
例えば働きやすいなど魅力のある店には噂が広まり、紹介で人が集まる。一方、働きにくい店は人が辞める一方で同数を補充できず人手不足がより拡大し、今いるスタッフに負担がかかりそのせいでそのスタッフも辞めてしまう。最終的なしわ寄せは雇われ店長やオーナーにかかり、雇われ店長が退職するとオーナーが働くわけで、オーナーも働きすぎると自分の時間が取れないので契約更新しない方向になり店が減り本部収入が減り、やがて本部は消滅する。
お手伝いネットワークなどの日雇いサービスも人気を見せているが、高い時給や高い交通費を出さないと人は来てくれない。高い時給を出しても「コンビニ」というだけで社会的地位が低い・忙しいというイメージが先行し、応募に繋がらないのが実態だ。
セブンはチャージ1%減を打ち出しこれで人手不足を何とかしてねと言う事だろうが、金で人が集まる時代はもう終わった。せめて今いる人に高い時給を払ってつなぎ止めるのが限界だろう。つなぎ止めるのは人が増えているわけではないので、人手不足の抜本的な解決法ではない。

一方、ローソンの言う24時間営業だから防犯防災ができるという点も、オーナーが夜勤をやっていれば可能だが、バイトに夜勤をやらせていて何かあった時にオーナーに電話してもオーナーが出れなかった場合は意味が無い。
無人の交番があるように、無人通報システム等を備え付けていれば無人でも地域の防災拠点にする事は可能であり、それだけでは人が必要な理由にはならないだろう。無人レジの考え方には賛成であるが、結局品出し等のために夜間でも人を置くのであればそれは無人にした意味が無いことになる。せいぜい東京等の都会で3人いた夜勤が2人にできるなど、そういう考え方でしかない。

開発部に号令をかけ新規出店を取りやめたと言われているファミマであるが、大手三社の中で一番お金がないのがファミマなので、相当焦っているに違いない。
先ほども書いたようにオーナーの反感を買えば本部失脚に繋がるわけで、いつまでも「未来は明るい」なんていうことはありえない。
政府は働き方改革を主張し、スマホやネット・ドラッグストア等が普及し多種多様な買い方が可能になった中で、真っ先に24時間を辞めるのはどこのチェーンか。この問題の解決には従来の常識とは異なる考え方が必要だろう。