最低賃金議論開始 政府「骨太の方針」盛り込みも大激論の予感

今年の最低賃金を決める最低賃金審議会が、本日から議論を開始した。昨年とは異なり、ある程度感染症の全容が見えてきておりワクチンで新規感染者も減ってきている事から一昨年並のアップを目指したい労働者側と、感染症の売上低下に伴いなるべく現状維持をしたい使用者側の激論が予想される。しかし去年のように長時間議論したあげく「回答なし」で結局0円上げとか1円上げの茶番はやめてもらいたいものである。
総理はこれに合わせて政府の骨太の方針として「早急に最低賃金を1,000円に引き上げる」と明記した。半分は選挙対策というかパフォーマンスなのだろうが、この部分については安倍前総理からの路線を引き継いだ訳であり、審議会もこの方向性を無視する訳にはいかないだろう。使用者は当然現状維持を主張するだろうが、持続化給付金や自治体の給付金等、感染症に伴いこの1年で業界や店舗等に対してかなりの規模の給付が実施され、本質的には一昨年と変わらないぐらいの経営状況になっているのではないだろうか。どうしても使用者側が満額を飲めないというのであれば、一昨年のペースの半額(13円)程度を上げるという結論でもいいかもしれない。
最低賃金から社会保険や厚生年金を引いたら生活保護以下というのが現在の状況であり、社会保険や厚生年金の保険料を大幅に値下げするか、それが出来ないならば最低賃金を引き上げるしかない。海外は時給1,500円の国もある訳で、日本なりの一つの着地点が1,000円という事なのだろう。一昨年等は26円近い大幅な増額が行われた。表向きはアベノミクスのテイになっているが、もともと最低賃金張り付きの業界はコンビニぐらいであり、そのコンビニ業界に適正な店舗数で運営してもらう為に特にここ数年は大幅な最低賃金上昇が行われてきたのである。最低賃金上昇に伴うワンオペ時間増加等に伴うサービス低下はあり得るかもしれないが、それも時代の流れとして受け入れていく必要があるだろう。