「太宰が愛した跨線橋」老朽化で撤去危機 JRと三鷹市の調整難航


1929年に中央線を跨ぐ形で作られた三鷹駅近くの跨線橋が、撤去の危機に瀕している。「太宰治が愛した跨線橋」という事で今まで撤去されずに維持されてきたが、所有するJR東日本が三鷹市に無償譲渡を提案、三鷹市はそれを拒否し、撤去の方向で協議が進められている。JR「あげる」→三鷹市「そんなのいらない。そもそもJRの持ち物でしょ」といった所だろう。階段のみ保存やVRで再現という案もあるようだ。年間3500万円といわれる維持費を払うだけのコスパはあるのかと言われると、今まで大赤字であった事は言うまでもないだろう。実際に行ってみた。

三鷹駅南口を真っ直ぐ進んでいくと電車庫通りという表示が見える。ここをさらに先に進んでいく。

そうすると、何か古めかしい陸橋が見えた。これが太宰が愛した跨線橋である。

実際に登ってみると、周辺の静けさとは打って変わって多くの子どもや親が電車を待っていた。ラッシュ時2分おきという過密ダイヤで運行される中央線を真上から見れるスポットなど他にないだろう。かなり錆びているが、それもまた味なのである。

運が良ければ、中央線の電車が見えるかもしれない。撮り鉄には最適と思えるかもしれないが、フェンスの間隔が狭いのでなかなか大変だろう。


100年間、この場所でこの街の発展を見守り続けてきた跨線橋が取り壊されようとしている。三鷹市に質問した所「JRの設備なので市は回答しようがない」として拒否されたので、JR東に聞いてみた。

こ線橋は、地域の皆さまが線路を横断する生活道として利用されており、公共施設として管理していただくことが最善であることから、弊社から三鷹市に、無償で譲渡する協議を行ってまいりました。
三鷹市からは、譲り受ける事が困難であるとの回答がありましたことから、弊社としては、こ線橋のご利用者や鉄道の安全安定輸送に影響を生じさせる可能性があること、付近に地下道があることから撤去することで進めております。なお、現在三鷹市にて一部保存や映像等での記録など取組みをされますので、弊社としても協力してまいります。
(こちらについては三鷹市HP「三鷹こ線人道橋の今後の取り扱いについて https://www.city.mitaka.lg.jp/c_service/093/093254.html)」でもご確認頂けます)

JR東としてもこの橋から意地悪されたり、地震等で万が一崩落でもすればドル箱路線に影響を与えかねず、歴史とかどうでも良いからさっさと壊したいというのが本音なのだろう。一方、保存を求める会というような団体も活動しているようである。JRとしては中央線への影響を皆無にしたい事から、中央線をまたぐ部分だけ取り壊して階段のみを存続する案は割と有力なのかもしれない。