ローソン、LUUPと提携し都内で電動キックボードレンタル開始 乗ってみた

ローソンが、LUUPと提携して電動キックボードサービスのレンタルを開始すると発表した。4月末から新しい特例措置が発表された事に伴う措置。店舗は介入せず、客自身で専用のアプリを使って施錠や解錠を行う。軒先にあるマシンのQRコードを読み取ると解錠される仕組みだ。「アプリ入れれば乗れるのね!」と思いがちだが、手順は結構面倒だ。アプリを入れてSMS認証を終わらせた後、クレジットカードの情報を登録し、その後免許のアップロードが必要で、アプリ内の交通法規のクイズに全問正解する事が条件となる。電動キックボードを都内で走らせるにあたり、警察庁はこれを小型特殊自動車と分類した。その為、時速15km/hまでしか出せず、自動車と同じ交通法規が適用になり、駐車違反も切られ、道交法に違反した場合は切符を切られる事になる。クイズは10問であるが、外れても正解を教えてくれるので必然的に全員正解するだろう。原則車道走行、走行するには免許が必要。免許も普通自動車免許であればOKだが、原付免許等、小型特殊自動車を動かす事のできない免許ではNGである。特区地域ではヘルメットは任意となったが、着用は推奨されている。乗車中の携帯使用禁止、飲酒運転禁止なのは言うまでもない。

都内の一部ローソンの軒先に、このようにLUUPが設置されている。

小型特殊自動車の分類になるので、ウインカーやミラー、ナンバーも付いている。この車両の自賠責等の保険類は運営側が加入しているので、客が加入する必要はない。

運営は「ネジを調節してスマホを固定」と言っているが、スマホが落ちる可能性が極めて高いのでここには取り付けずポケット等に入れておいた方が良いだろう。車道の側道、青や緑で色分けされている部分を走行する事が望ましい。ホーンボタンの下にあるのがウインカーである。

QRコードを読み取ると解錠され、目的地ポートを選ぶ事ができる。

ライド前の確認事項が表示され、同意するとライドを開始できる。客のスマホのGPSを使って利用時間等を割り出しているようである。利用終了時は終了時の現場写真を撮影して運営に送信する必要がある。指定場所以外での乗り捨ても可能だが、その場合は運営が回収する為追加料金が請求される。

乗り方は最後に出てくるが、片方の足で蹴って速度を付け、その後すぐに右ハンドルに付いているPushボタンを押す。そうすると一気に加速して電動で走り出す。走り出せば両足を乗せても良い。10分ほど人や車のいない場所で練習した方がいいと思うが、慣れれば簡単である。ただし実際に走ってみると、15km/hでも結構怖いと感じた。ちなみにブレーキはアプリ上に説明はないが、自転車と同じようにハンドルの下にくっついている。足で止める事もできるが、機械で止めさせた方が楽である。誰でも使えるようにするのであれば、速度規制10km/h程度が妥当かもしれない。免許不要でもいいかもしれないが、初回登録時にアプリ上で5分程度の所定の動画を最後まで見させるのを条件とするのも一つの案だろう。
電動キックボードが都内で使えるというのは革新的な取組であるが、国や警察が迅速に認可を出したのは「乗る人が増えればこれで違反切符切れて飯が旨い」という事なのだろう。特に歩道走行、逆走、信号無視や一時停止や二段階右折禁止は切符を切られる可能性が高い。報道では都内を楽々移動できるメリットが強調されがちであるが、道交法検挙のリスクもはらんでいる訳である。興味のある人はぜひ利用してみてもらいたい。