本部は指導しない!コンビニオーナーを悩ませる時給・交通費・賞与設定


本部はコンビニ店舗におけるほぼ全てを指導してくれるが、一つだけ指導しない事がある。人材採用に関してだ。「有給は法律で義務づけられています」とか「最低賃金は○○円になりました」「ストコンでの設定方法はこうです」みたいな一般的な話はしてくるが、時給を何円にすればいいか、交通費を出すべきか、賞与を出すべきかについては本部は一切関与しないし説明もしないし、各店舗の給与明細すら見ていない。本部が人件費に関して口を出すと店舗の独立性が損なわれてしまうからだ。
一般的に時給に関しては最低賃金を参考の上、求人誌等をめくって近隣店舗と同程度に設定する必要はあるだろうが、高すぎても店舗の経営を圧迫するので設定が難しい所だ。例えば全員50円上げるとすると月3~5万円の店舗負担増になるという事である。厚労省の同一労働同一賃金が中小企業に対して4月1日から施行されたが、これは個人事業主は対象外となっているが、いずれ個人事業主も対象になる事だろう。「同じ働きであれば同じ賃金、違う働きであれば違いに応じた支給をせよ」という事が趣旨のようであり、遅刻や欠勤が皆無、無駄な残業をしていない、売上等に貢献している、固定客を集めているような従業員であれば時給等に違いを付けても差し支えないだろう。出勤日数が週5であったり、社保加入者、社会人と同じような働きをしている人には社会人と同程度の給与を出すのは当然であろう。例えば時給を相場以上の1,500円に設定しても本部は何も言ってこないし、固定給で月20万や月30万出したとしても労働時間で割って最低賃金及び深夜割増を下回っていなければ違法にはならない。
交通費に関してはコンビニで支給されるのは極めて珍しいようであるが、例えば自動車の場合はリッター150円・燃費15km/ℓを基本として労働者の自宅からの距離に応じて、その距離の自己申告によって毎月固定された金額が支給される場合が多い。例えば片道10kmで月20日勤務の労働者の場合、1勤務あたり200円、月4,000円が支給される事となる。ガソリンや電車代等の出勤の為の交通費に関しては労働そのものとは無関係であり従業員の持ち出しでやらせるのはおかしいという側面から、労基法の全額支給の原則に則って合理的な範囲までならば会社が出すという趣旨なのだろう。直営ではほぼ全支給なのだから、オーナー店でも支給してもらいたいものである。
賞与に関してもコンビニ業界で支給されるのはごく稀のようであるが、求人誌をめくるとたまにボーナスを出している店舗も存在しているようだ。賞与に関してはストコンの入力欄に入力すればそれが反映されるはずだ。ボーナスに関しては法律で支給は義務づけられておらず勿論ゼロ円でも良い訳であるが、その月の業績に応じて店主の気まぐれで月数万円足しているような店舗もたまにあり、従業員のモチベーションアップにつながるのは言うまでもない。コンビニ本部がオーナー店に対して、時給・交通費・賞与設定の指導を行う事は絶対にあり得ないので店主自身で考えるしかないのが原則だ。コンビニ本部のSVは年収500万等といわれているが、同一労働同一賃金の原則に鑑みればまずは直営店で一日8時間程度働いている人に関してはSVと同程度の待遇に引き上げて、オーナー店に見本を見せる事が重要なのかもしれない。