片側3車線道路の追越車線はどこ? ネット上の誤解を解説

新東名の静岡区間が片側2車線から片側3車線になった事について、「2番目は追越車線、じゃあ3番目は何?」「3車線でも2車線目にずっと鎮座されて困る」という人がいるが、この解釈は間違いである。追越車線は常に2番目とは決まっておらず、その道路の車線数に応じて変動する。詳しくは道交法に書いてある。

道交法 第20条(一部省略)
車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。

と書いてある。この条文をよく読むと、原則一番目の車両通行帯を通行しなければならないが、片側3車線以上の場合は一番右の車線以外は走行車線になるという意味である。すなわち、以下の図のようになる。

日本には片側2車線の高速が多い為に「2番目は追越車線」と思いがちだが、実はそうではない事がお分かり頂けただろうか。ちなみに首都高には走行車線、追越車線という定義はない。なぜなら右出口、右分岐などむちゃくちゃだからである。よって、片側3車線道路の2車線目(真ん中)にずっといる事は違法にはならず、合流等の相手もしなくて良いので気が楽なのが2番目(真ん中)なのである。免許を取る時に習ったはずであるが既に忘れたという人も多いだろう。道交法を見返してみると道路のルールの答えが隠れているかもしれない。