スタジオジブリが権利を有する場面写真400枚(JPG形式)について、ジブリの公式サイトで一斉に公開開始してネット上で話題になっている。
ポニョ、アリエッティ、千と千尋などがダウンロードできる。その使用条件、特にジブリであれば最も厳しく定められる場合が多いが、今回は「常識の範囲でご自由にお使い下さい」となっており、異例の事だ。ネット上では「常識の範囲ってどこまで?」などと議論が白熱している。
「今月から順次」「今月は」と書いてある事から、来月以降も残りの作品を順次公開していく事を暗示している。確かに、魔女の宅急便やとなりのトトロはまだ公開されていない。また、各作品の解像度は1920*1038となっており、壁紙を意識しているのは明らかだ。タスクバーの縦のピクセル数は40pxなので1920*1078となり、1920*1080より2px余るが、殆ど壁紙向け用途だろう。と思い、テレワーク壁紙用のページを開いてみると以下のように書かれていた。
※スタジオジブリのWeb会議むけ壁紙画像使用上のお願い※
・個人が在宅勤務やテレワーク、遠隔授業などでWeb・TV会議アプリケーション等の背景として使用することを目的として提供しています。商業目的での使用、企業・商品の宣伝等には使用できません。
・ご紹介いただく場合には、こちらのサイトの案内およびリンクをお願いいたします。ご自身による画像データの再配布はご遠慮下さい。
・ご使用にあたり、Web・TV会議アプリケーションに合わせた画像サイズの変更や若干のトリミングなどの調整は可能です。
という規定があり、これを準用しても問題ないだろう。そうすると「常識の範囲」という事についても見えてくる。「商業目的での使用」「企業や商品の宣伝」「データ再配布」をしなければ、特に個人の範囲での使用については問題なさそうだ。また、MAD等についても作品の意図を大きくねじ曲げるような編集の仕方をしなければ問題ないだろう。ジブリとしても総理が変わって世の中に希望の光が差し込みつつある中で、感染症等でギスギスしている世の中を明るくしたい、作品の場面公開が少しでも世の中を明るくする助けになればという思惑があるのだろう。ジブリは問い合わせや取材を一切受け付けない組織であり、逆に言えばここまで公開し、かつ使用条件も「常識の範囲」という比較的緩い条件に設定したという事は大きく拡散される事、あるいは多少いじられるのは覚悟の上である事は間違いない。またフルHD画質という事で、画質をあえて抑えているのも一つのポイントだ。当分の間、昼間や夕方などはサイトに繋がりにくいようなので、それ以外の時間帯にアクセスしてみる事をお勧めしたい。
