なぜ一般道の看板は「青」で高速の看板は「緑」なのか

答えからズバリ言うと、青と白・緑と白の組み合わせが見やすいという答えも一つですが、最も大きいのは国交省の「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」で定められているからです。例えば同命令では、以下のように図示されています。

(1) 高速道路等に設置するもので、「入口の方向」、「入口の予告」、「サービス・エリア、道の駅の予告(116の2-C)」、「非常電話」、「待避所」、「非常駐車帯」、「国道番号(118-A)」、「高さ限度緩和指定道路(118の5-C・D)」及び「まわり道」を表示するもの以外のものについては、文字、記号、矢印及び区分線を白色、地を緑色とする。

(14) 「方面、方向及び道路の通称名の予告」及び「方面、方向及び道路の通称名」を表示するものについては、記号、矢印、縁及び矢印外の文字を白色、矢印中の文字、区分線及び地を青色とする。

不思議な事に高速に関する看板が緑と先に定義され、「それ以外の道路」については青で表示するという命令の書き方になっています。また国交省は青と緑について、色番号の指定は無いとしています。仮に色番号を指定したら色褪せや劣化した時の修繕が厄介になるので、ある程度の誤差は許容して運用しているのでしょう。ちなみにこれらの道路上の標識については著作権はないので道路上に偽物を設置したり等混乱を起こさない限り自由に利用できるそうです。この命令では文字の大きさや寸法、一時停止などの標識のデザインも定義しており、意外と予想以上にキッチリ定義されているというのが分かります。だからこそ全国どこに行っても同じデザインの標識でどこの誰が運転しても事故が起きないようにしているのでしょう。標識に興味がある人はぜひ「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」を読んでみてください。