Flashの開発およびサポートが2020年末で終了になるとAdobeから発表されました。
既にスマホ環境では入手困難(Androidは野良扱い、iPhoneは搭載不可)な状況ですが、PCにもそれが適用されるということです。
当サイトでも、2017年1月の時点で「Flashはオワコン」と明言しています。
元々はMacromedia社が作っていたFlashを、Adobeが買収。当時はかなり話題になりました。
その影響で制作ソフトもAdobe傘下になりました。
Flashの思い出と言えば人それぞれあると思いますが、私は
マイアヒー
おもしろフラッシュ
ですかね。
マイアヒも、現在はYouTubeで見れる時代です。
俺はオンラインゲームが思い出だ、という人ももちろんいるでしょう。
もちろんFlashが流行っていた頃にYouTubeなんかありません。携帯なんてもちろんガラケーの時代(後にガラケーにもFlashが乗る)
光回線もありません。マシンスペックもCore i7とはほど遠いPentium 4、よくてCore 2でしょうか。
ADSLが主流の時代に、回線やマシンスペックの貧弱な環境でも動画のようなものを届けようとしたのがFlashです。
動画そのものを乗せることもできますが、キーフレームという概念で非常に低容量でアニメーションを見ることができます。
従来のGIFと比べて、ユーザー対話ができるのが特徴で、通信、ユーザーのキーボード入力やマウス入力でプログラミング(ActionScript)ができることから、現在でもオンラインゲームの用途でも大いに使われています。
ベクター形式での記録も可能なため、フル画面にしても線が乱れないのは魅力でした。
FlashはHTML5で代替できるのでiPhoneには乗せないと断言したジョブズですが、先見の明を持っていたのは事実。
早い段階でYouTubeはHTML5対応だったものの、ニコニコ動画は対応しておらず相変わらずのFlash依存。
しかもガラケー向けにはなぜかボタン連続押下しないと動画が見れないなどという仕様もありました。
ただ脆弱性が多く、毎月のようにアップデートが配信されていたのもまた事実。
そんなこんなで、現在のWeb標準とは逆行している存在であったFlashが、ようやく廃止となります。
昔を懐かしむ人は「当時は苦労しないと動画を作れなかったからクオリティが高かった。今は誰でもネットに参入でき、Youtuberが陳腐な動画で稼いでいる」「あの頃のネットは楽しかった」というコメントも多く、大いに賛同できる部分です。
「Flash廃止はAppleに嫌われたからでは?」というコメントもありますが、もちろんそれは大いに考えられるでしょう。ただAppleが切ったのも訳があるようで、モバイルでの動作水準に満たない(パフォーマンスや消費電力)やプロプライエタリ(Adobe独占は許せない)というのが理由のようです。
終わりに際し、巨大テック企業各社からコメントが届いています。
Adobe「AppleのユーザーはFlashなしでWebを体験しています。iPhone、iPad、iPod touchはFlashをサポートしていません。今後の未来に興奮しています。最新の標準技術について学びましょう」
Facebook「Flashの寿命が限られていたことは明らか。Flashを使っているゲーム制作者はHTML5に移行しましょう」
Google「Flashは一般的になっていません。3年前Chromeで80%使われていたFlashは、今は17%。今後数年間で段階的に廃止し、2020年末には完全に削除します」
Microsoft「時代の終わり。2020年末には完全に削除します」
Mozilla「メディアとアニメーションの革新で究極なWebを実現するのに役立った。Flashの終わりは新しい時代に導く機会を提供します」
Flashなんて知らない、Macromediaって何?
って人もいると思いますが、今の便利なネットがあるのもFlash時代があったからこそ。ネット黎明期に頑張ったFlashクリエーターのすべての皆様へありがとうと言いたいですね。
