経産省、ファミマ・セブン・ヤマザキにヒアリング実施

経産省が第1回コンビニのあり方検討会において「第2回本部ヒアリング」を実施し、各社が資料を提出した。第2回のヒアリングにはファミマ、セブン、山崎製パンが参加した。山崎製パンはヤマザキパンで有名だが、デイリーヤマザキというFCチェーンを展開しているのは知らない人もいるかもしれない。全ての資料に目を通したので簡単に内容をまとめておく。
ファミマは先日の発表通り、時短営業を強力に推進していくとした。7,000店の「時短興味あり」というアンケート結果をもとに現在620店が実験に参加しており、それとは別に800店舗が現在時短営業を実施している。時短営業で得られた売上等の詳細なデータは全加盟店のストコンにデータ配信するほか、マスコミにも共有するとした。時短は毎日時短か日曜時短のどちらかを選べるようにし、時短しない店舗の24時間奨励金は2万円増額するとした。環境省が提唱するフードロス対策に関しても「季節商品の完全予約制」を導入し廃棄金額が8割減、店の利益が7割増となったことを紹介した。おでん推奨期間を3ヶ月に短縮、消費期限の延長や販売期限の見直しなどの施策によって同様に廃棄金額が減っているとした。人手不足への対応としては新規施策として食洗機の導入とセルフ電子レンジの導入が発表された。店長ヘルプ制度は年1日無償化、オーナーとスタッフの健康診断も無償化、社長とオーナーが直接対談する「ファミリー座談会」も開始し質疑応答は全文全店ストコンに配信。(本部にとって都合の悪い指摘も隠さず配信)800人の人員削減など本部のスリム化を推進し年100億円以上の加盟店支援原資を確保するとした。
セブンは過去に実施した廃棄原価15%負担やチャージ1%減などの施策を紹介し加盟店への投資実績をアピールした。加盟年数により収益に幅がある事や低日販店は経営が苦しい事をグラフで示し、低日販店を手当てする来春からのチャージ減について紹介した。深夜休業では287店がテストをしており今月から8店が正式に深夜休業に踏み切るとした。オーナーヘルプ制度や災害時の休業もできるとした。スマホで決済するデジタル店舗を開発中だが、社員限定とし一般人は利用できない。長鮮度商品の開発(=販売期限延長)の実績を紹介し、販売金額が増えて廃棄金額が減ったとした。非デイリー商品を中心としたAI発注や冷凍食品の売り場拡大を推進するとした。ダイレクトコミュニケーションについては、役員が膝詰めで話す役員店回りが10月末で367店に上ったとし、意見交換会やアンケートも実施しているようだが内容の全店配信をしているという旨の記載はない。
ヤマザキは24時間営業を基本とするデイリーヤマザキ店と24時間営業ではないニューデイリーヤマザキ店を展開しているが、どちらにおいても申請があれば時短を認め柔軟な対応をしていくとした。ウリであるパンについて販売期限延長を行った結果、店舗から良いフィードバックが得られたので今後も推進していくとした。店内調理の省人化も進めているとした。新型レジやタブレット端末の導入を行い「電子マネー読み取り速度が向上した」など良いフィードバックが得られているとした。

ファミマとセブンを並べる事でファミマの努力具合が際立って見える事から経産省側もあえて同日に呼び出したのだろう。ファミマはセブンと違って「隠さない」「嘘つかない」を基本とし、時短のデータ調査は一流の外部調査会社に委託し、さらに座談会の質疑応答まで全文全店のストコンに配信している。いい事や悪い事も含めて全て正直にデータ提供する事で加盟者からの信頼を得たい狙いがある。他社に先立って実施した「季節商品の完全予約制」はセブンが無断発注で炎上する中、完全予約制なら絶対に無断発注は起きえないとして逆に評判が上がる事となった。全額本部負担で健康診断を行う制度もまだ他社にはないはずだ。店舗数を増やす方針を変えて3,300店を閉鎖、店舗数で一位を取る事は諦め満足度で一位を取り持続可能性を考えた戦略がどこまで庶民に理解を得られるか期待したい。