おにぎり100円セール なくなった理由

コンビニ大手チェーンで最近、おにぎり100円セールを見かけなくなったという報告が多い。SNSを見ても7月に実施して以来、実施されていない。
これは単純に以下の理由であると考えられる。
・増税でおにぎりを買う人が減った
・セールで客を釣る時代は終わった
・工場も人手不足、ドライバーも店も人手不足。ぶっちゃけそんな余裕はない
・ミニストップがおにぎり100円を毎日実施している為
・コンビニ問題の報道の影響で本部の販促予算が減った。チャージ減の原資確保の為
・今のご時世、コンビニ店員の負担が大きい100円セールを実施すると炎上の可能性がある為

昔の記事でも詳述しているが、客からすれば嬉しいおにぎり100円だが、店員からすれば地獄でしかない。普段の1.7倍近い量が納品されてそれでも時給も変わらずボーナスも出なければ人員増もないのだから。またフードロス、食品ロスが問題化している中で大手三社が行うおにぎりセールは政府の方針に背くものだから無くなって当然だ。おにぎりセールは売上向上にもなるが、同時に大量の廃棄を生み出す。まだ食べられる物を捨てている訳で大量発注大量廃棄の温床でしかないのだ。100円で買いたい人はミニストップに行けば良い。
これらのセールはコンビニ店舗が少ない時代において客寄せパンダとして役立ってきたが、これだけ全国津々浦々にコンビニがある状況、特に大手三社は多くの店舗を構えておりセールを実施する必然性がない。新規客を取る施策を打っても頭打ちなので意味が無く、大量廃棄を出して自爆するのは目に見えている。(ちなみにコンビニにおいて廃棄費用は本部は殆ど負担しない)
それから最近はコンビニ店員の仕事が多忙だとして減らそうという動きになりつつある。本部も仕事の量を見直したり大型投資を実施したり、新店の出店を控えて既存店に投資したりしているが、経産省のコンビニのあり方検討会でも従業員の待遇向上など叫ばれている中で絶対に必要なのはチャージ減であり、客に金を配っている場合ではない。客が幸せになる前にまず従業員が幸せにならなければならない。従業員が最低賃金でヒーヒー言っている状況で客だけが喜ぶというのは順番がおかしいのである。大手三社ではおにぎり100円は終了した、あるいは当分実施されないと考えて良い。その浮いた費用は省人化店舗の開発費用、従業員の福利厚生に回る事になるのかもしれない。