大手への宣戦布告?! ミニストップ新業態店舗「365table東砂店」行ってみた

ミニストップが7月5日に新業態店舗「365table東砂店」(東京都江東区東砂7丁目1−1)をオープンした。大手では「できない」と言われている事を本当に多数実現してしまっている点でビックリの店だ。実際に行ってみたので参考にしてもらいたい。
批判の多い24時間営業を廃止し7-23時の営業、都心では「まいばすけっと」など競合が増えていることを考慮しコンビニのフォーマットでスーパーの商材を扱っているほか、セルフでの無人挽き立てコーヒー、全台セルフレジ、全台セルフレンジとなっている。また無人では年齢確認ができない等の理由で免許品は販売できないが”品出し専門”の従業員を配置する事で有人とし免許品の販売を可能にした。

場所は東京都江東区東砂であり、イオンの近くだ。高層マンションも多数建ち住宅にはこういう公明党のポスターが多数貼られている。実験店の開業には治安の良さが必要不可欠だが、この場所ならそれらをクリアできると判断したのだろう。

これは朝6時閉店時の外観だが、こんな感じで一見コンビニとは思えない外観となっている。まるで調剤薬局みたいな見た目だ。無駄な外照明、ネオンなども最小限にして建設費を抑える狙いがあるのだろう。朝7時になると同時に即納品トラックが到着した。店内に入るとまず飛び込むのが「タバコの単品買いコーナー」である。これも万引きの温床になるので大手では絶対無理と言われている。取ると鈴が鳴る仕組みになっているのでそれをサインに店員が目視で客の容姿を確認するのだろう。

飲料コーナーも普通のスーパーのように前から品出しするようになっている。飲料は賞味期限が1年程度と長いので無理に後ろから品出しする必要はなく、スーパー方式の方が圧倒的に効率がいいのだ。酒はウォークインの中に入っているが、扉開け閉め=酒を買った=店員が客の容姿を確認と判断できる点でよいかもしれない。
 
日用品コーナーは必要最小限に抑えつつ、廃棄にならず日持ちする冷凍食品コーナーを強化したのがこの店の特徴だ。スーパーやドラッグストアと同じぐらい冷凍食品が多数並んでいる。

もちろんミニストップのチルド飲料や弁当も買うことが可能だ。そして極めつけは、コイン式(自販機方式)の無人コーヒーマシンである。これも大手ではできないと言われているが、本当に実現してしまった。ローソンの「待ちカフェ」「おもてなし」とは逆のベクトルを突き進んでいる点で斬新だ。アイスコーヒーは製氷機で氷を入れてから操作する。

カウンターに行くと、そこは全てセルフレジコーナーとなっている。つまり揚げ物・中華まん・おでんは一切扱わないのだ。揚げ物がなければどこぞのチェーンのようにネズミが出る心配は皆無だろう。宅急便や収納代行などのサービス商材も一切取り扱わない。
会計はこのように全台セルフレジとなっており、従来の店員向けレジを移植したような形だ。スーパーも持っているイオンから言わせれば「コンビニでもできるはず」「スーパーにできてコンビニにできない事はない」が口癖なのだろう。そして大手チェーンでは一部店舗のみ置いているが基本的にできないといわれている「1,900Wレンジ」もセルフで設置されている。こちらも「冷食を入れると爆発します」と過激な注意書きをすることで対応しているようだ。もちろん支払いもセルフで支払いを済ませば店から出て行ってよい。

10年後コンビニはこうなるという未来像を示した店舗だが、まさにこれが答えだろう。昨今の人手不足問題への回答として「時短営業」「全台セルフレジ&セルフレンジ」「店員は品出しだけ」フードロス問題への回答として「カウンターフーズ全廃止」スーパーやドラッグストア進出への回答として「冷食強化」しかし本部としては免許品を売りたいという事で無人にはせず有人、タバコも酒も客に取らせる、客寄せパンダになるコーヒーも売りたい事から自販機式を導入、とお互いの言い分(よい所)を取り入れた店になっている。コンビニはサービスを多数広げてきたが、そのほとんどが赤字業務だ。本来の食品小売業務に戻した店舗開業という点ではミニストップは英断だ。他のチェーンへの広がりを期待したい。