冬にアイスが売れるようになった4つの理由

従来の考えでは、冬はアイスは売れないが常識でした。

しかし今、真逆のことが起こっています。
夏ほどではないですが、冬のアイスの売り上げが伸びているのです。

その火付け役となったのが
①数年前に出てきたハーゲンダッツの新味(華もち、きなこ黒みつ)
ストロベリーのような標準的なものしかない中、プレミアムな商品を投入したところ、SNSで話題になり全店即日完売状態に。
製造が間に合わず一時販売休止になったほどです。
コンビニの商品は全てが高いので、もともとお金に余裕がある人が来店します。本当にいい物を本当にいい価格で売れば、売れるのがコンビニなのです。
しかも全国に5万店を超えるネットワークがあり、CMを打たなくても置いてもらえるだけで宣伝効果になります。

②コーヒーマシンの全店普及でアイスコーヒーがいつでも飲めるようになり、人々の間で冬に冷たいもの(アイスクリーム)を食べる抵抗がなくなってきているのかもしれません。

③SNSの普及。誰かがアイスを食べたと投稿すると見た人も食べたくなるのがSNSです。一緒に食べよう、後で食べよう、などと会話のきっかけになるのは間違いありません。

④コンビニ店舗数の増加。コンビニが増えることは、すなわちアイスが買える店が増えることを意味します。全チェーン合計で、毎年約1,000店規模で店が増え続けています。
店が増えてアイスの売上が上がればその利益はメーカーにも配分されるため、より競争力の高い商品投入が可能になります。

一方、割を食っているのがアイスクリーム専門店。いわゆるサーティーワンなどのことですが、2016年ついに上場以来初の赤字に転落したというニュースがあります。
この理由としてコンビニに需要を食われたと認めていますが、単純にアイスは冷凍なので「できたて」という概念がなく、どこで買っても同じだからというのが客の心理でしょう。
トッピングが無料でできるなど、付加価値を付けていかないと専門店は厳しいと思います。
とはいえまずは、味。サーティーワンを超える味のコンビニアイス商品が出てきている現状、老舗の技術力を生かしてハーゲンダッツと肩を並べるクオリティのアイスをコンビニ向けに投入することが急がれるでしょう。

コンビニはここ数年で冷凍の販売スペースをかなり増やしています。
もちろん自社のPB商品を販売するためでもありますが、アイスクリームは賞味期限がないため、ストックさえあれば廃棄も出ずに、理論上はいくらでも売り上げられる商品だからです。
(実際はトラックの容量・人手等の限界があるので無制限ではないですが)

そしてここ数年、ハーゲンダッツにあやかって、ガリガリ君やチョコモナカジャンボなどの定番銘柄も違う味を投入。
夏は定番商品に絞り、冬はバラエティに富んだ味を投入することで、工場の稼働率をなるべく落とさないようにしているとも考えられます。(そしてSNSで運よく話題になって売れればいいなーって感じで)
最近わけのわからない味のアイスが出てきているのはこのためです。アイスに限らず、カップ麺でもチョコレート味のものなど、昔だと上司に企画段階で蹴られてたような商品が出てくるようになってきました。いずれも、話題性を重視してのことでしょう。
数年前は冬のアイスの新商品は皆無状態でしたが、ここ数年は夏と同じぐらいのペースで新商品が出てきています。それだけニーズがあり、売れると読んでいる企業が多いからでしょう。

現在、ペットボトル飲料は定番として生き残る商品が数%といわれている熾烈な業界ですが、冬のアイス業界も今後そのようになることが考えられます。

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