大手チェーンが明かさないコンビニの多忙な一日

コンビニは24時間営業していますが、この24時間の間に何が行われているのか、コンビニ加盟予定者やアルバイト検討の学生等にも分かるように詳しく説明します。
(セブンイレブンは一日の流れを紹介していますが、あれは概要しか書いていないので)
お店やチェーンによって具体的な作業内容や時刻は異なりますが、一般的な郊外店のコンビニのスタイルとお考えください。

6:00 朝勤出勤
店内・店外・事務所やレジカウンターのゴミをとりまとめゴミ捨て、コーヒーマシン周りの清掃・補充、店舗内外の軽い清掃、ポットの水・FF・ホット飲料や中華まん等の補充ができているかをチェック。
メビウス等主要なタバコの補充ができているかチェック。ラッシュに備え、弁当、おにぎり、パン等主要な商品の前出し。
朝ラッシュに備え、各店必要な量の揚げ物を準備(通勤ラッシュの場合、揚げ物はそれほど売れない)
ラッシュ前の空いた時間で、発注やおでん作成、前日夜に納品された菓子の品出し等を行います。

7:40 朝ラッシュをさばく
朝ラッシュは、ドカタは6時台、通常のサラリーマンは7時半前後がラッシュです。
高速道路近くの店舗の場合は、土日は高速ラッシュなるものがあり、7~8時は混みます。
店にもよるが、平日の朝ラッシュ時間帯は1時間で50~100人ぐらいをさばくこともある。体感としてはほぼレジに立ちっぱなしで、ウォークインまで行列ができており、お客さんのレジ対応が途切れない状況。
たばこやパン、おにぎり、サンドイッチ等の軽食や挽き立てコーヒーなど、簡単にささっと食べられるものが売れます。
客からの早くしろ圧力や罵声に耐え、ラッシュ中のレシート切れなど突発的なトラブルにも対応できなければ朝は勤務できません。

8:30 2便納品
日が開けて一番最初の納品となる「センター2便」が納品されます。センター便は、土日祝でも年末年始でも何があっても、必ず毎日配送です。
チェーンオリジナルの弁当、総菜、等が対象です。
多くの店舗は、朝勤の負担軽減のため、また客も多いため、量を少なめにしている店舗がほとんどです。
昼ラッシュを乗り切るための2便なので、せいぜい弁当とおにぎりさえ揃っていれば十分でしょう。
日用品やクオカードなども、ここで納品されます。

9:00 朝勤終了、店長出勤
「精算」作業を行う
お店の一日の売上を確定させる「精算」作業を行います。駅ナカ店舗など24時間でない店は他の時間に行いますが、24時間店舗の場合は閉店できませんので午前中に行います。
手順としてはレジ内の現金を一定の金額にリセットし、余剰分すべてを本部に送金する形です。送金額はコンピュータに表示され、ほとんどの店は店内ATMを用いて送金し、小銭分は週や月で合計して千円単位にして送金します。
レジの再起動も行うため、10分前後は精算中のレジは使えません。精算作業全体は1時間ほどかかります。
チェーンによっては不正を防ぐため、収納代行を一枚ずつスキャンさせるところもあり、銀行の近くのコンビニだと一日数百枚さばくこともあります。(一般店でも1日50枚はきます)
ここでよく現金が合わないなど騒ぎになりますが、よくあるのは「途中集金(CG)のミス」「返品処理のし忘れ」「現金の返し忘れ」です。収納代行の客控えを渡し忘れるという案件は毎日のように発生しています。また本部控えを間違って客に渡したという案件の場合は、本部に事情の説明をしなければなりません。

10:00 ヤマザキ2便納品
発注をかけたパンのうち、ヤマザキ製品だけはヤマザキが配達を担当しています。(工場直送)

10:30 発注締
多くのチェーンでは、10時あるいは11時前後に一日の発注を締めます。
一部チェーンでは追加で一部の商品に限り15時まで入力できる追加発注的な物も存在しますが、基本的には発注は一日単位です。事前入力や自動発注も対応しているチェーンはありますが、ごく限られています。手動入力や確認のために、10時前後はあたふたしている店長が多いです。

10:30 ヤマト集荷1回目
クロネコヤマトと提携しているチェーンでは、多くの場合1日2回の集荷があります。なぜ2回に分散するかというと、荷物を分散させるため、ロスを抑えるため(1時間遅れると1日待ちになる)が挙げられるでしょう。

11:30 昼ラッシュ
地域によって外れることもありますが、概ね11~12時前後に昼ラッシュがあります。
昼は朝よりも余裕があるため、弁当のあたためや揚げ物類を買っていく客も多いです。また土日は店によってえげつない客の量になることもあります。

13:00 タバコ納品
タバコは週3日、一日一回の納品となります。カートンごと入荷され、100カートン発注かけた場合はプリンターの外箱ぐらいの箱が2箱届きます。
午後の主婦が片付けることが多いですが、箱が重く、運ぶのが面倒でレジカウンター内に放置されることが多々あります。
アイコスを求めてタバコ納品のトラックを追いかける人までいるようです。

15:00 ヤマト集荷2回目

15:30 3便納品
夕方ラッシュに備えて弁当やおにぎり、チェーンオリジナルパン等の「センター3便」が納品されます。夕方は時間に余裕がある事が多く、様々な商品が大量に売れることから、天井近くまで行く店もあります。

17:30 夕方ラッシュ
17:30~18:30にかけて、夕方ラッシュがあります。店にもよりますが、17時に仕事が終わる人のラッシュと18時に仕事が終わる人のラッシュが終われば、あとはまばらになります。
だいたいはたばこですが、たまに弁当のあたためや揚げ物を買うお客様も多いです。昼同様、客単価が高くなるのが特徴です。
駅ナカとかは別として、雨の日や土日は客が来ないので揚げ物の製造量を減らすなどして、廃棄を抑制しなければなりません。
売れもしないマイナーな揚げ物を夕方で売り込もうとするSVもいますが、売れない物は逆立ちしても売れないので。

21:00 ドライ便納品
ドリンクや菓子などのいわゆる「ドライ商品」が納品されます。この時間は高校生が勤務していることが多いですが、菓子は品出しできてもドリンクはケースごとで届くので重く、品出ししないことが多いです。
標準的な店舗の場合、ドリンクは1週間で100ケースほど届きます。100ケースというと2,400本(1ケースは大体24本)ですのでとんでもない量になりますが、各アルバイトや店長等で分散して品出ししています。

23:00 1便納品
いわゆる日持ちのする商品を中心に、パンやデザート、乳飲料等が「センター1便」として納品されます。店によっては日付が変わることもある事から、1日の最初の便と言うことで「1便」となっています。前日に届く店舗でも、伝票は翌日扱いとなっています。

0:00 販促物取り外し
キャンペーンなどが終了する場合は、0時に販促物を取り外し、逆に開始する場合は0時に取り付けます。かといってコンビニの多種多様なキャンペーンを一斉に夜勤が取り付けるのは負担が大きすぎるので、大がかりな目立つ販促物のみ0時に設置し、セールなどの一部のこまごました値札は昼勤で設置したりします。販促物自体は数日前に店舗に届きます。

1:00 什器類の清掃
揚げ物や中華まん、おでん、フライヤーなどは一日一回アルバイトやオーナーが清掃しますが、深夜に行われることが多いです。
常温什器やドーナツなど、本部は什器を増やしていますが、洗うのは誰でしょうか?よく考えてほしいと思います。

2:00 冷凍便(アイス便)納品
冷凍便は昼間だと溶けるからなのか、深夜に納品する事が多いです。一番早い店舗でも夕方納品。週3~5日前後。
これもケースごと届くのですが、売れる店だとアイス専門で従業員を一人配置しなければならないほどになります。(1回で20ケースなど)
チキンの箱などは重く、女性では持ちづらいものもあります。

4:00 ヤマザキ1便納品

5:00 雑誌、新聞納品、返本
いわゆる「週刊ジャンプ」などの雑誌が納品され、同時に返本手続も行います。少ない時は少ないですが、曜日によってとんでもない量が来ることがあります。雑誌類は自動発注となっており、店裁量で発注をかけることはできません。雑誌は日祝のみ休みの週6配送です。
スポーツ紙や一般紙などの新聞は深夜から朝方にかけて納品されます。部数はその日によって変わりますが、大型イベント等があると増刷されることもあります。

清掃系は、トイレ掃除や床掃除(ほこりとり→モップがけ→からぶき)などありますが、1日3回が基本です。(店にもよりますが、9時、17時、深夜2時など)
また、床掃除に関しては強制ではなく、よごれている時に適宜やる程度で良いと思うのですが、セブンイレブンではレジカウンター内の掃除や事務所内までほこりとりやモップがけまで行います。
主婦などが牛耳っている職場だとモップが濡れていないと仕事をしていないと判断し、きっちりやってください!と言ってくることもあります。
本部ではいろいろ決めていても、最終的には細かい運営内容は各店舗のオーナーが決めていますので、「うちは床掃除はバイトにはやらせてない」という店もあると思います。

 

これらの合間にも、1日5~10回の廃棄チェック(鮮度チェック)や客からのクレーム、緊急時対応、レジ引き継ぎ点検など、多種多様な業務がコンビニにはあります。
それなのに、時給は最低賃金です。
直営店だと認めてくれて上げてくれるかもしれませんが、オーナー店だと渋いです。
絶対的な忙しさだけを考えても、他の業種の方が客も少なく楽ができるのは明らかです。コンビニは、その客の多さに反比例して店員を最小限しか配置しないためにものすごい負担がかかっています。利用する側には分かりませんが、働く立場になると分かります。
コンビニチェーン全体でこの問題の解決に取り組めば、コンビニで働いてくれる人も増えるでしょう。
現時点でコンビニ人間などと言っている余裕がないのがコンビニなのです。

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