日本人が割れたiPhoneを使い続ける理由

Androidのシェアは全世界で8割を超えていると言われますが、Androidは開かれたOSで、誰でも無料で自由に開発できるためです。独自機能の開発や、端末スペックや価格、販促方法もメーカーが自由に決めることができます。
シェアが高いということは、それに比例して、良質なアプリも多いということ。もちろんアップルはアップルで独自の審査がありますから、野良アプリは少ないかと思いますが、数の力には勝てません。
Googleは「OSで金を取る」のではなくアプリ作者の課金システムからのバックなど「サービスで金を取る」ため、まずはモバイル環境でOSを使ってもらうことを重視したのです。
無料にしてメーカーで競争させることが天下を取るための秘訣ということを、マイクロソフトから学習したのでしょう。
最初にAndroidを使ってくれれば、ずっとAndroidを使う。どの端末を最初に使うかが、本当に重要なことなのです。

さて、筆者は長年Windowsを使ってきまして、海外も含めいろいろな良質なフリーソフトに恵まれてきたわけですが、そういうわけで「自由」なプラットフォームであるAndroidを支持しています。
Windows自体はクローズドなOSですが、IBM PC、いわゆるPC-AT互換機によってWindows PCのハード開発はどのメーカーでも自由に行えるようになりました。
このことが、Windowsのシェア1位につながっていることは、知らない人も多いかと思います。
Appleはソフトもハードもクローズドなので、突然アプリストアからアプリが消えたりなど、アップルの機嫌を損ねるとユーザーは大迷惑してしまいます。
そしてそのクローズドな環境こそがアップルの魅力でもあるのですが(ハードとソフト両方を開発しているので、双方の最適化がしやすい)
一社でしか開発していないということは、その会社が潰れたら終わりなのです。まぁ、アップルは一度つぶれかけになっていますから、懸念が全くないとはいえません。

 

さて、端末のブラッシュアップが急速に進むAndroidに比べ、iPhoneのブラッシュアップは遅れているように感じます。
なぜなら、全世界で8割のシェアが示しているように、世界的には「ブランド」はもはや通用しなくなっているからです。
今では大手キャリア3社ともに販売しており、日本でのシェアは概ね50%と、世界的に見ても異常に高い数字になっています。
日本は変わったことをやると叩かれる国ですから、家族がiPhoneなら同じもの、会社の同僚がiPhoneなら同じもの、要するに受け身なのです。IT知識も皆無の人が多く、人に聞くことで疑問を解決する手法をとるため、同じ端末を持つことは必要不可欠なのです。
またテレビCMに洗脳されやすく、それ自体が高スペックかどうかや値段よりも、「東大」や「日本製」などといったブランドを重視する国民性なのです。テレビCMを流すには何億と金がかかりますから、それを流せるだけの信頼のある会社、信頼のある製品というとらえ方をするのです。しかも大手キャリアはAppleとの契約の中で、AndroidよりもiPhoneを目立たせるような宣伝契約を結んでいます。そりゃ売れますよね。

ただiPhoneが日本製ではないというのは、知らない人も多いと思います。内部の部品には日本製が使われているという話はありますが、少なくともアップルは日本のメーカーではありません。買っても日本産業には微々たるプラスにしかなりません。
国内市場を応援したければ、国内メーカーの端末を買いましょう。でも、iPhoneはアップルしか作れませんので、国内メーカーとなるとAndroidになってしまいます。まぁ今はどちらのOSも表面的な使い方は似通ってきてますので、どちらを選んでもたいした差はないと思いますが。
画面が割れたまま使っている人も多いですが、素材がガラスである事実も、知らない人は多いと思います。そもそも割るなら使うな、買うなと思います。割るような使い方をするならガラケーで良いじゃん?と。理由を聞くと「まだ使えるから」「修理が高いから」「愛着心あるし」なんていう答えが返ってくることでしょう。
テレビCMで何億も使ってiPhoneという名前は確かに広まりましたが、がさつな使い方をして文句をたれている人が多いようにも思います。iPhoneを使うことは、芸術品や骨董品を使うことと同じなのです。高額な価格設定はその根拠です。確かに、日本独自のガラケーは、定額制・写真が高画質・素早いレスポンス・投げても落としても壊れない・防水防塵が魅力でしたからね。日本市場で売り出す以上は、外資メーカー(Apple含む)は日本市場への参入にあたり、過去に日本で一世を風靡していたガラケーの内部構造を研究すべきかと思います。
日本人は見た目も重視しますが、見た目の素材までは重視しません。風呂が大理石がいいなんていうのは、ごく一部の富裕層のみです。もしスマホがプラスチックだったとしても、他が良ければ売れます。

 

さらにソフトバンクがガラケー時代に開発した「2年縛り」のおかげで、高い端末でも非常に売りつけやすい料金システムが既に構築されていたのは、Appleにとって好都合でした。
それに感謝し、日本だけ特別にFelica(おサイフケータイ)搭載が許されたのでしょう。Felicaではマスコミ受けしないので、「iPhone7、スイカ対応」というようなかなり偏った見出しの報道が相次ぎました。ジョブズが生きていれば絶対にしなかったと思いますが(ブランド維持を理由にSEの発売を許可しなかったと言われているほどです)。今のAppleはかなりユルくなっています。
このように低いシェアになっているにもかかわらず端末開発や販促を続けなければいけないジレンマのせいで、端末価格は高く維持され続けています。でも、端末価格が10万になっても、日本ではこれは2年分割で買うのが当たり前で、さらに「月々割」とかいって毎月値引きして実質の値段を提示する商法(総務省はこれを廃止しようとしていますが)も当たり前となっているので、日本では売れ続けるのでしょう。
MacBook AirやRetinaが出たような、あのときのアップルの勢いは衰えてきているように思います。iPhone Airのような、信じられないほど薄いスマホを作るようなことをしないと、今のブランドを維持するのは不可能でしょう。

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